中学校数学

反比例の式とグラフ

中学校数学で関数の例としてはじめに習うのが“比例”と“反比例”です。

これらは小学校の算数で習いますが、中学ではさらに掘り下げた内容について学びます。

ただ基本的な考え方自体は小学校で習った内容と変わらないので、しっかり基本的なことを抑えるのが重要です。

小学校で習ったことを復習しつつ、反比例について詳しく解説していくのでぜひ参考にしてください。

反比例の性質とグラフ(小学校算数の復習)

まず反比例について小学校で習ったことをおさらいしてみましょう。

反比例は比例と同様に、2つの数量の関係性を表す言葉ですが、その性質は名前の通り比例とは反対です。

反比例の性質

一方が\(2\)倍、\(3\)倍、\(4\)倍・・・になると、もう一方は\(\dfrac{1}{2}\)倍、\(\dfrac{1}{3}\)倍、\(\dfrac{1}{4}\)倍・・・となる

身近な例として以下のものが挙げられます。

反比例の例

  • 面積が一定の長方形の「縦」と「横」の関係
  • 距離が一定のときの「速さ」と「時間」の関係
  • 重さが一定の針金の「単位長さあたりの重さ」と「長さ」の関係
  • 浴槽の容積が一定のときの「1秒あたりにいれる水の量」と「水を入れ始めてから浴槽がいっぱいになるまでの時間」の関係

長方形の面積について考えてみましょう。

面積が\(36cm^2\)の長方形の縦を\(x(cm)\)、横を\(y(cm)\)としたらそれぞれの関係は以下の表のように表せます。

面積が\(36cm^2\)と一定なら、縦が\(2\)倍になれば横が\(\dfrac{1}{2}\)倍、縦が\(3\)倍になれば横が\(\dfrac{1}{3}\)倍・・・といったようになるはずです。

これを式にすると、「\(y=36÷x\)」となります。

このような、

\(y=\)決まった数\(÷x\)

という形が反比例の式です。

そしてもう一つ抑えておくべきなのが、反比例のグラフです。

\(36cm^2\)の長方形の縦と横の関係をグラフに表すと以下のようになります。

反比例のグラフの特徴

  • なめらかな曲線になる

グラフの重要な性質として、「\(x\)方向、\(y\)方向、どちらにどれだけ拡張しても\(x=0\)や\(y=0\)の線と交わることはない」というのを抑えておきましょう。

反比例の式は『\(y=\)決まった数\(÷x\)』ですが、算数・数学において「数字を\(0\)で割ってはいけない」というのは常に付きまとうルールだからです。

「なぜ数字を0で割ってはいけないの?」子どもに0の割り算が不可能な理由を教える方法掛け算の場合、数字に\(0\)をかけても\(0\)に数字をかけても答えは\(0\)になります。割り算の場合でも\(0\)は何で割っても\...

 

以上が小学校の算数で習う反比例の内容です。

反比例の表やグラフの性質・問題の解き方|小学生に教えるための解説前回、『比例』の性質やグラフなどについて解説しましたが、比例とセットで習うのが『反比例』です。 反比例も比例と同様、身近な例がたくさん...

反比例の式とグラフ(中学校数学の内容)

中学校で習う反比例は式を文字式で表し、さらに負の範囲まで拡張します。主にこれらが小学校で習う内容との違いです。

反比例の式は今後 \(y=\dfrac{a}{x}\) という式で表し、このときの\(a\)比例定数と言います。\(x\)と\(y\)がいろんな値を取りうる“変数”であるのに対し、比例定数は具体的に数値が定まっています。

これらの用語などは“比例”と同様なので一緒に抑えておきましょう。

小学校で習ったときは比例定数にあたる値は常に正でしたが、中学校からは負となることもあります。

反比例のグラフ

つづいて反比例のグラフについて見ていきましょう。

下のグラフは\(y=\dfrac{12}{x}\)です。

小学校で習った反比例のグラフは、負の方向に拡張するとこのように原点に対して点対称なグラフになります。

\((-12,-1)\)\((-6,-2)\)など、グラフ上のどの座標も\(x\)座標と\(y\)座標の積が\(12\)になるのが確認できますね。

 

続いて比例定数が負になる場合のグラフも見てみましょう。

下のグラフは\(y=-\dfrac{12}{x}\)です。

グラフ上のどの座標も\(x\)座標と\(y\)座標の積が\(-12\)になります。

\(x\)座標と\(y\)座標の一方だけ必ず負の値になるので、どちらも正、またはどちらも負になることはありません。

反比例の練習問題

例題1

\(y\)は\(x\)に反比例し、\(x=5\)のとき\(y=-6\)である。\(y\)を\(x\)の式で表せ。

\(y\)が\(x\)に反比例するとき、\(x\)と\(y\)の積は常に比例定数となります。

\(5×(-6)=-30\) より、比例定数が\(-30\)の反比例の式が求める式です。

よって答えは、\(y=-\dfrac{30}{x}\)

例題2

面積が\(12cm^{2}\)の三角形を描く。この三角形の底辺を\(xcm\)、高さを\(ycm\)としたときの\(y\)を\(x\)の式で表せ。

三角形の面積は「底辺×高さ÷2」で、これが\(12cm^{2}\)なので、式に表すと次のようになります。

\(\dfrac{xy}{2}=12\)

これを変形すると\(y=\dfrac{24}{x}\)となります。

例題3

次の式のうち\(y\)が\(x\)に反比例するものをすべて選べ。
\(-\dfrac{4}{y}=6x\) ,\(3x-6y=0\) ,\(-\dfrac{4}{y}=\dfrac{4}{x}\) ,\(-\dfrac{12}{y}+\dfrac{x}{3}=0\) ,\(-\dfrac{xy}{3}=-\dfrac{1}{5}\)

\(y=\dfrac{a}{x}\)の形に変形できるのが答えです。

■\(-\dfrac{4}{y}=6x\)・・・\(y=-\dfrac{2}{3x}\)となり、比例定数\(-\dfrac{2}{3}\)の反比例の式です。

■\(3x-6y=0\)・・・\(y=\dfrac{1}{2}x\)となるので間違いです。ちなみにこのときの\(y\)は\(x\)に比例します。

■\(-\dfrac{4}{y}=\dfrac{2}{x}\)・・・\(y=-2x\)となるので間違いです。ちなみにこのときの\(y\)は\(x\)に比例します。

■\(-\dfrac{12}{y}+\dfrac{x}{3}=0\)・・・\(y=\dfrac{4}{x}\)となり、比例定数\(4\)の反比例の式です。

■\(-\dfrac{xy}{3}=-\dfrac{1}{5}\)・・・\(y=\dfrac{3}{5x}\)となり、比例定数\(\dfrac{3}{5}\)の反比例の式です。

答えは、\(-\dfrac{4}{y}=6x\) ,\(-\dfrac{12}{y}+\dfrac{x}{3}=0\) ,\(-\dfrac{xy}{3}=-\dfrac{1}{5}\)

例題4

\(y\)が\(x\)に反比例し、\(x\)の変域が \(-6≦x≦-2\)のとき、\(y\)の変域が \(p≦y≦-3\) となる。\(p\)の値を求めよ。

この反比例の式の比例定数は不明ですが、\(x\)の変域が負のときの\(y\)の変域も負なので比例定数は正となるのが分かるかと思います。なので下のようなグラフになります。

このように比例定数が正のグラフは\(x\)が増加すると\(y\)は減少します。

つまり\(x\)の変域の最小値(\(-6\))が\(y\)の変域の最大値(\(-3\))、\(x\)の変域の最大値(\(-2\))が\(y\)の変域の最小値(\(p\))です。

このグラフが\((-6,-3)\)と\((-2,p)\)の座標を通ることがわかりました。

反比例の場合、\(x\)と\(y\)の積が比例定数となるので、\(-6×(-3)=18\) よりこのグラフの式は\(y=\dfrac{18}{x}\)です。

\(x=-2\)のとき、\(y=-9\)となるので、\(p=-9\)です。

 

ちなみに反比例について、自由に印刷できる練習問題を用意しました。数値はランダムで変わり無数に問題を作ることができるので、ぜひご活用ください。

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