中学校数学

正多面体の種類と性質(面・辺・頂点の数の公式)

中学校の空間図形の単元では様々な立体を習いますが、立体図形は同じ形状でも複数の名前をもつものもあり、混乱しやすいかと思います。

今回はその中でも特にややこしい「正多面体」についてです。

「多面体とそれ以外の立体は何が違うのか」「正多面体とはどういった図形なのか」「正多面体の面や辺」「頂点の数が問われる問題はどのように克服すればよいのか」などを詳しく解説していきます。

多面体・正多面体とは

まず多面体とは、複数の平面で囲まれた立体図形です。

円柱や円錐のように曲面が含まれる立体は多面体ではありませんが、立体を構成する面がどんな図形でもそれが平面なら多面体といいます。

角柱や角錐などは、「多面体」という言い方もあるので複数の名前を持つことに注意しましょう。

これらの例のような規則的な形だけではなく、凹凸があったり、いろんな平面を組み合わせたものも多面体となるので、その種類は無数です。

そして多面体の中でも、同じ大きさの正多角形(正三角形・正方形・正五角形)で囲まれた立体『正多面体』と言います。

多面体は無数に存在するのに対し、正多面体は以下の5つしか存在しません。

 

それぞれの名前は左から、正四面体』『正六面体(立方体)』『正八面体』『正十二面体』『正二十面体』です。

正多面体の性質

正多面体の問題では、面の形・面の数・頂点の数・辺の数などが問われます。

これらを表にまとめると次の通り。

名前面の形面の数辺の数頂点の数
 
正四面体
正三角形464

正六面体(立方体)
正方形6128

正八面体
正三角形81812

正十二面体
正五角形123020

正二十面体
正三角形203012

それぞれの名前は「面の数」に由来します。

面が4つの正多面体は正面体、面が6つの正多面体は正面体、といった感じです。

なので正多面体の面の数が問われても簡単に答えることができるでしょう。問題は辺の数と頂点の数です。

この表を丸暗記するというのも手ですが、それよりも簡単な方法があります。

正多面体の辺の数

正多面体の辺の数は、結論から言うと以下の公式で求められます。

(辺の数)=(面の辺の数)×(面の数)÷2

たとえば正四面体について考えてみましょう。

面の形は正三角形なので「面の辺の数は3」、正面体なので「面の数は4」。
⇒(辺の数)=3×4÷2=6

正十二面体はどうでしょうか。

面の形は正五角形なので「面の辺の数は5」、正十二面体なので「面の数は12」。
⇒(辺の数)=5×12÷2=30

 

正二十面体は以下の通り。

面の形は正三角形なので「面の辺の数は3」、正二十面体なので「面の数は20」。
⇒(辺の数)=3×20÷2=30

このように「面の形」と「面の数」さえ分かれば簡単に正多面体の辺の数を求められるのです。

では、なぜこのような計算で辺の数が求められるのでしょうか?

まず正多面体の面をすべて分解したときの辺の数を考えましょう。これは公式の中に出てくる『(面の辺の数)×(面の数)』で計算できます。

正四面体の場合、正三角形が4面あるので「3×4=12」です。

つぎにこれらを組み立てるときのことを考えましょう。各辺はいずれかの辺とくっついて1つの辺になるので、出来上がる図形の辺の数は半分になるはずです。

なのでさきほどの式を2で割ったら正多面体の辺の数が求まるのです。

(辺の数)=(面の辺の数)×(面の数)÷2

正四面体の場合、分解した面の辺の数は12でしたが、組み立て直すとその半分の6になります。

正多面体の頂点の数

つづいて正多面体の頂点の数です。結論から言うと以下の公式で求められます。

(頂点の数)=(面の頂点の数)×(面の数)÷(1点に集まる面の数)

たとえば正四面体について考えてみましょう。

面の形は正三角形なので「面の頂点の数は3」、正面体なので「面の数は4」、1点に集まる面の数「3」。
⇒(辺の数)=3×4÷3=4

正十二面体はどうでしょうか。

面の形は正五角形なので「面の辺の数は5」、正十二面体なので「面の数は12」、1点に集まる面の数「3」。
⇒(辺の数)=5×12÷3=20

正二十面体は以下の通り。

面の形は正三角形なので「面の辺の数は3」、正二十面体なので「面の数は20」、1点に集まる面の数「5」。
⇒(辺の数)=3×20÷5=12

1点に集まる面の数は少しややこしいですが、これさえ分かれば簡単に正多面体の頂点の数を求められるのです。

なぜこれで頂点の数が計算できるのか、その考え方自体は「辺の数」のときと同様です。

正多面体を分解したときのすべての面の頂点の数を数える式が『(面の頂点の数)×(面の数)』です。結果的に辺の数と同じですが。

正四面体の場合、頂点が3つある正三角形が4面あるので、頂点は全部で12です。

これを組み立てるとき、いくつかの面が集まって1つの頂点になるので、何個の面が集まっているのかを考えてそれを割れば正多面体の頂点になるのです。

正四面体の場合、3つの頂点が集まって1つの頂点になるので、12を3で割り、頂点が4つというのが求められます。

多面体の面・辺・頂点の数の関係式

この他にも、多面体の「面の数」、「辺の数」、「頂点の数」を表す関係式があるので、これら3つのうち2つが分かっていれば残りの一つは瞬時に計算することができます。

オイラーの多面体定理といいますが、以下の公式です。

オイラーの多面体定理

(頂点の数)-(辺の数)+(面の数)=2

改めて正多面体のそれぞれの数を確認して、この公式が正しいことを確認してください。

名前面の形面の数辺の数頂点の数
正四面体正三角形464
正六面体(立方体)正方形6128
正八面体正三角形81812
正十二面体正五角形123020
正二十面体正三角形203012
  • 正四面体⇒(頂点:4)-(辺:6)+(面:4)=2
  • 正六面体⇒(頂点:8)-(辺:12)+(面:6)=2
  • 正八面体⇒(頂点:12)-(辺:18)+(面:8)=2
  • 正十二面体⇒(頂点:20)-(辺:30)+(面:12)=2
  • 正二十面体⇒(頂点:12)-(辺:30)+(面:20)=2

この公式の詳しい解説については少し複雑になるので省略します。

正多面体の公式まとめ

最後に正多面体の公式をまとめます。

  • (辺の数)=(面の辺の数)×(面の数)÷2
  • (頂点の数)=(面の頂点の数)×(面の数)÷(1点に集まる面の数)
  • (頂点の数)-(辺の数)+(面の数)=2

公式を丸暗記するのはかえって大変なので、上2つに関しては意味を理解した上で使うのが望ましいです。

いずれにしても問題を解いていけばそのうち慣れると思うので、ぜひ問題をこなしていきましょう。

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