中学校数学

文字式の「分配法則」の公式が成り立つ仕組みを解説

分配法則は小学校の算数で軽く習いますが、そこまで重要というわけではありませんでした。

活用できれば計算がとても楽ですが、分配法則を理解しないと解けないという問題はほとんど出なかったはずです。

しかし中学校数学では文字式の計算で頻繁に使われるようになります。きちんと理解して使いこなすことができなえければ、そこで躓いてしまうでしょう。

今回は文字式の分配法則の手順とその仕組について分かりやすく解説していきます。

文字式の分配法則の公式

文字式で分配法則を使う場合、上記の3つのパターンが代表的です。

1つ目と2つ目の式は、「カッコの外の文字(数字)をカッコ内の文字(数字)にそれぞれかけてカッコを外す」というもの。

3つ目の式は2つ目の式の等号の前後を入れ替えただけですが、どちらの変形もよく使うため抑えておきましょう。

より具体的な例を挙げると、以下の通り。

  • \(2(a-3b)=2a-6b\)
  • \((a-3)(-b)=-ab+3b\)
  • \(5a+3a=(5+3)a=8a\)

3つ目の式はこのように文字部分が全く同じ場合に、数字部分だけに着目して計算できることを示しています。(これを「同類項をまとめる」という)

さらに実践的な例を見てみましょう。

例題
\(3(a+2b)-2(2a-b)\)

このような文字式の問題は以下のように解きます。

「カッコを外す」「同類項をまとめる」という2つの手順で答えを導きますが、どちらも分配法則を使うのです。

 

このように文字式において不可欠な分配法則ですが、仕組みを抑えずにただ変形の形を丸暗記するのも結構です。

ただ丸暗記では応用が効きませんし、形を覚えるよりも理解するほうが楽なので、「なぜ分配法則が成り立つのか」「分配法則の変形は何をしているのか」などをきちんと抑えておきましょう。

分配法則の仕組み

分配法則の仕組みを説明する上で一番わかりやすい例が長方形の面積です。

長方形の面積は『縦×横』ですが、1辺の長さが等しい2つの長方形の面積の合計を考えたら分配法則が視覚的に理解できます。

たとえば以下の問題。

「縦の長さが\(a\)、横が\(b\)の長方形」と「縦の長さが\(a\)、横が\(c\)の長方形」の面積の合計を求めよ。

「文字を使う」ということを除けば小学校の算数で扱う問題ですが、これには2つの考え方があります。

それぞれ別々に面積を出して足す場合、\(a×b+a×c=ab+ac\)です。

一方、2つの長方形は縦が共通なので、「縦の長さが\(a\)、横の長さが\(b+c\)の長方形」と考えると、\(a×(b+c)=a(b+c)\)となります。

これらより、『\(ab+ac=a(b+c)\)』という分配法則の式が導けました。

他にも縦横を入れ替えて文字を変えれば『\((a+b)c=ac+bc\)』なども導けます。

 

以上の長方形のイメージさえ覚えていれば、分配法則の公式を忘れてしまってもすぐに導くことができます。

前述したように分配法則は文字式における基礎、ひいては中学校数学の基盤とも言える内容なのでしっかり抑えておきましょう。

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