中学校数学

負の数の足し算・引き算

小学校の算数では0以上の数字しか扱いませんでした。そのため「\(3-5\)」のように答えが0より小さくなる問題が出されることはありませんし、「-」という概念自体、大きい数から小さい数を引くとき以外に使われることはありませんでした。

しかし中学校数学ではまずはじめに0より小さい「負の数」を教わり、これにより一気に数学の幅が広がります。

今回は負の数でももっとも基本的な計算、足し算と引き算について解説していきます。

負の数の足し算・引き算の手順

負の数の足し算や引き算とは以下のような計算を指します。

負の数の足し算

  • \(5+(-2)\)
  • \((-3)+(-4)\)

負の数の引き算

  • \(1-(-2)\)
  • \((-4)-(-6)\)

計算のポイントはいずれも『負の数を正の数に反転させること』です。

負の数は反対の意味を表すので、「-1を足す⇒1を引く」「-1を引く⇒1を足す」という風に変換することができるのです。

では具体的に計算手順を見ていきましょう。

足し算

\(5+(-2)\)のように「正の数+負の数」の場合、「正の数-正の数」とすることができるので、小学校の算数と同じ要領で計算できるかと思います。

 

\((-3)+(-4)\)のように「負の数+負の数」の場合、「負の数-正の数」となります。-3からさらに4だけ小さい数字を表すので、-7になるということです。

引き算

\(1-(-2)\)のように「正の数-負の数」の場合、「正の数+正の数」とすることができるので、小学校の算数と同じ要領で計算できるかと思います。

 

\((-4)-(-6)\)のように「負の数-負の数」の場合、「負の数+正の数」となります。-4より6だけ大きい数字を表すので、2になるということです。

負の数の足し算・引き算の解説

負の数の足し算・引き算の手順をざっくりと解説しましたが、これだけだとまだ納得できないという子も多いでしょう。

「なぜ負の数を足すと正の数の引き算になり、負の数を引くと正の数の足し算になるのか?」

もっと具体的なイメージとともに説明していきます。

数直線を考えましょう。

たとえば「\(1+2=3\)」や「\(1-2=-1\)」を数直線で表せば以下のようになります。

前の数字(この例の「1」)は最初の基準となる位置。そこに人が立っており、足し算なら前に進み引き算なら後ろに下がるといった感じです。

これは正の数の足し算・引き算』を数直線で表したものです。正の方向を向いて前に進んだり後ろに下がったりしています。

これに対し、負の数の足し算や引き算』は負の方向を向いて前に進んだり後ろに下がったりします。

具体的に「\(1+(-2)=-1\)」や「\(1-(-2)=3\)」を数直線で表すとこの通り。

負の足し算は負を向いて前に進むことなので、正の引き算(正を向いて後ろに下がる)と意味は同じです。

負の引き算は負を向いて後ろに下がることなので、正の足し算(正を向いて前に進む)と意味は同じです。

このように数直線を人が移動するのをイメージすると負の数の足し算・引き算は納得しやすいかと思います。

練習問題

正負の足し算・引き算を練習できるものを用意しました。下の「スタート」を押してそれぞれの問題の答えを入力していってください。

時間

00:00

スタート
答え合わせ
リセット

 

ちなみに自由に印刷できる練習問題も用意しました。数値はランダムで変わり無数に問題を作ることができるので、ぜひご活用ください。

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