小学校算数

分数の足し算・引き算の計算方法|小学生に教えるための分かりやすい解説

分数の足し算・引き算は今後中学・高校・大学に進んでも数学の中で使い続けるため、小学校の算数の中でも非常に重要な位置を占める単元です。

それだけにポイントを抑えてしっかりと理解させてあげるのが大事になります。

子どもに教えるとなるとどのように教えたらいいのか困る人も多い単元ですが、今回も小学生に教えることを想定して具体例を用いて分かりやすく解説していきます。ぜひお子さんに教える際などに参考にしてください。

分数の足し算・引き算の基本的な方法

分数の足し算・引き算の基本的な手順は以下の通り。

分数の足し算・引き算の手順

  1. 通分する(分母を揃える)
  2. 分子同士を計算する

なぜ通分しなければいけないのか?

たとえば分母が等しい時を考えてみると、計算は普通の足し算・引き算と同じ要領でスムーズにできるのがわかります。

分母が同じということは、同じ大きさで等分したケーキーを足し引きすることと同義なので、以下のように具体的に例を示せば「単純に分子を足せばいい」というのが分かってもらえやすいと思います。

しかし分母が異なる場合はどうでしょうか?

たとえば\(2\)等分したケーキ\(1\)個と\(3\)等分したケーキ\(1\)個は大きさが違うので、このままの状態ではこれらの合計を表すことができません。

そこで分母を揃える必要があり、それを「通分」といいます。分数には「分母・分子に同じ数をかけても分数の値は変わらない」という性質があるのでこれを利用するのです。

具体的には、分母の公倍数を見つけて、その数字に分母を揃えるようにそれぞれの分数の分母・分子に整数をかけます。公倍数の中でも特に最小公倍数を見つけられると計算がだいぶ楽になりますし、最後に約分する手間が省ける場合が多いです。

方法としては以下の記事にさらに詳しくまとめています。

分数の通分の意味とやり方|子どもに教える際のポイントやコツを解説通分ができなければ分数の足し算や引き算はまともにできないので、通分は分数の計算において非常に重要な位置づけになります。しかし分数の概念に...

このように分数の足し算・引き算をする際には通分が重要になりますが、「なぜ通分が必要なのか」ということをケーキなどの具体例を示して教えてあげるとお子さんも理解しやすいでしょう。

例題1

\(\dfrac {1}{4}+\dfrac {1}{6}\)を計算せよ。

\(\dfrac {1}{4}+\dfrac {1}{6}=\dfrac {3}{12}+\dfrac {2}{12}=\dfrac {5}{12}\)

手順としては以下の通り。

  1. 最小公倍数の\(12\)に気付く
  2. \(\dfrac {1}{4}\)の分母・分子に3、\(\dfrac {1}{6}\)の分母・分子に2をかけて分母を\(12\)に揃える
  3. 分子を足して、最後に約分できないのを確認して終了

ちなみに、通分のやり方で説明した方法を用いて、「\(4\)と\(6\)をともに公約数で割った時に残る互いに素な要素\(2\)と\(3\)をお互いにかける」と考えても構いません。

例題2

\(\dfrac {5}{14}-\dfrac {4}{21}\)を計算せよ。

\(\dfrac {5}{14}-\dfrac {4}{21}=\dfrac {15}{42}-\dfrac {8}{42}=\dfrac {7}{42}=\dfrac {1}{6}\)

手順としては以下の通り。

  1. 最小公倍数の\(42\)に気付く
  2. \(\dfrac {5}{14}\)の分母・分子に3、\(\dfrac {4}{21}\)の分母・分子に2をかけて分母を\(42\)に揃える
  3. 分子を引いて、約分をして終了

こういう問題の時、最小公倍数に気付かないと計算する値がとても大きくなるのでとても大変です。

\(14\)と\(21\)がそれぞれ\(7\)を約数に持ち、\(7×2,7×3\)となるのに気付けば、それぞれ\(3\)と\(2\)をかければいいというのがわかります。

あと最後は約分のチェックは必ずしましょう。

ちなみに通分が必要な分数の足し算・引き算の計算ドリルを用意しました。以下のページでそれぞれ自由にプリントアウトできます。

分数の足し算(分母が異なる)【計算ドリル/問題集】 分母が異なる分数の足し算の問題集です。通分して計算し、さらに約分もしないといけません。 問題をランダムで生成することができ、答えの...
分数の引き算(分母が異なる)【計算ドリル/問題集】 分母が異なる分数の引き算の問題集です。通分して計算し、さらに約分もしないといけません。 問題をランダムで生成することができ、答えの...

帯分数の足し算・引き算の方法

つづいて帯分数の足し算・引き算の手順について説明します。

帯分数とは、1よ大きい分数の表記の仕方で、\(1\dfrac {1}{2}\)というように1以上は整数として表し、1未満は分数にして表す分数のことです。

一応分数の種類の説明についてまとめておきます。

  • 真分数(しんぶんすう):分子が分母よりも小さい分数。例)\(\dfrac {1}{2}\),\(\dfrac {2}{3}\)
  • 仮分数(かぶんすう):分子が分母以上の分数。例)\(\dfrac {2}{2}\),\(\dfrac {7}{3}\)
  • 帯分数(たいぶんすう):整数と真分数の和で表される分数。例)\(1\dfrac {1}{2}\),\(2\dfrac {1}{3}\)

帯分数の\(1\dfrac {1}{2}\)というような表記は\(1+\dfrac {1}{2}\)というように『+』が省略されていることを抑えることが重要です。

また、帯分数の足し算・引き算の計算は通常の分数の足し算・引き算と比べて気をつけないといけないポイントがあります。

  • 足し算:帯分数の繰り上げに注意する
  • 引き算:帯分数の繰り下げをしないといけない場合がある

具体的に説明すると以下の通り。

帯分数の足し算の例題

帯分数の足し算は以下の手順となります。

  1. 通分
  2. 整数部・分数部それぞれの足し算
  3. 分数部が1以上になったら繰り上げ

帯分数なのに分数部が仮分数(\(1\)以上)というのは中途半端な形なので、帯分数にするなら分数部は分子を分母より小さくして真分数の形にしないといけません。

最後の手順が“帯分数の繰り上げ”です。

帯分数の引き算の例題

つづいて帯分数の引き算について見ていきましょう。

帯分数の引き算は以下の手順となります。

  1. 通分
  2. 分数部が引かれる数の方が小さいなら整数部から繰り下げをする
  3. 整数部・分数部それぞれの引き算

分数部が引かれる数の方が大きければそのまま計算できますが、そうでないのなら繰り下げを行い、分数部の値を大きくしないといけません。

それが上の例の“帯分数の繰り下げ”に当たります。

これさえできればあとは普通の分数の引き算と変わりません。

 

帯分数の計算についてはさらにこちらに詳しく解説しているので、もっと詳細な説明が見たいという場合はこちらを御覧ください。

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