小学校算数

分数の通分の意味とやり方|子どもに教える際のポイントやコツを解説

通分ができなければ分数の足し算や引き算はまともにできないので、通分は分数の計算において非常に重要な位置づけになります。しかし分数の概念に触れたばかりの子だと、通分の方法以前に通分の概念や意味をいまいち掴みきれないものです。

そこで今回、なぜ通分が重要なのかということから、通分の簡単なやり方など、通分に関して詳しく解説していきます。

ぜひお子さんに算数を教える際などに参考にしてください。

通分の意味

分数の足し算・引き算をする上で通分は必要不可欠です。なぜ通分が必要なのかは具体例を見て説明していきます。

\(\dfrac {1}{2}+\dfrac {1}{3}\)の例を見てみましょう。

「\(2\)等分したケーキ\(1\)個と\(3\)等分したケーキ\(1\)個を合わせるとどれだけの量になるか?」と問われた場合、このままの形では計算しようがありません。

もしこれが\(3\)等分したケーキ\(1\)個と\(3\)等分したケーキ\(2\)個という問題の場合、\(\dfrac {1}{3}+\dfrac {2}{3}=\dfrac {3}{3}=1\)と計算できるのは容易にイメージできるでしょう。どれもケーキが同じ大きさなので、単純に足すことができるのです。

しかし例題のように分母が異なる場合、答えは\(\dfrac {?}{2}\)という形や\(\dfrac {?}{3}\)という形にならないのは明らか。

なのでまずは分母を揃えないといけません。

日本語にしたらわかりやすいですね。

「\(2\)等分したケーキ\(1\)個と\(3\)等分したケーキ\(1\)個の合計」「\(6\)等分したケーキ\(3\)個と\(2\)個の合計」

“ケーキを同じ大きさに切る”というイメージです。\(2\)等分したケーキと\(3\)等分したケーキでは\(1\)個分の大きさは違いますが、\(6\)等分してしまえばどれも同じ大きさのケーキになります。

これが通分をする意味です。

このように図を示しながら教えてあげればお子さんに通分の意味を理解させられるでしょう。

通分の基本的なやり方

複数の分数の異なる分母を揃えるには、それぞれの分母・分子を整数倍します。整数倍して分母を同じ数字にするということは、分母の公倍数を見つけてその数に揃えるということです。

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当然ですが分母・分子にかける数は小さい方が計算が楽なので、最小公倍数が最適です。

約分は分母・分子の最大公約数を見つけるのが重要だったのに対し、通分は分母同士の最小公倍数を見つけるのが重要なのです。

\(2\)と\(3\)の場合、互いに素(公約数がない)なのでお互いの数字をかけた\(6\)が最小公倍数。しかし\(24\)と\(36\)などの数字の場合、最小公倍数\(72\)に対しそれより大きい倍数は\(144\)や\(216\)、お互いの数字をかければ\(864\)にまでなります。

さらに最小公倍数より大きい倍数で分母を揃えてしまうと、後々約分の手間もかかります。

互いに素な数の場合はお互いの数字をかけて分母を揃えればそれが最小公倍数になりますが、「公約数がある場合は互いをかけた数よりも小さい数が最小公倍数になる」という公倍数の基礎をしっかり抑えておきましょう。

最小公倍数は慣れたら暗算で分かるようになりますが、はじめのうちは連除法(すだれ算)で丁寧に求めるのがおすすめです。

以下は連除法を用いた最小公倍数の求め方のおさらいです。

  1. 数字を横に並べる
  2. いずれの数字も割り切れる整数を左に書き、その数字で割ったときの商をそれぞれの下に書く
  3. 互いに共通の約数が\(1\)以外になくなるまで続ける
  4. 左と下にL字状に並んだ数字をかけたものが最小公倍数となる

このように最小公倍数を求めればあとはそれぞれの分母をその数字に揃えて計算します。

分母が\(24\)と\(36\)の場合、分母を\(72\)にするために、分母が\(24\)の分数の分母・分子に\(3\)をかけ、分母が\(36\)の分数の分母・分子に\(2\)かけます。

分母が揃えばあとは分子の普通の単純な足し算や引き算だけなので、分数の足し算・引き算でポイントとなるのは通分だけと言っても過言ではありません。

連除法の簡略化

通分の際に連除法で最小公倍数を求めるのは良いのですが、連除法の場合不要な情報も含まれるため改良すれば少し時間が短縮できます。

たとえば\(24\)と\(36\)の通分をする場合、必要なのは\(24\)に\(3\)をかけて\(36\)に\(2\)をかけるという情報だけです。連除法を行うとそれぞれの数字の「共通の約数の要素」とそれを取り除いた「互いに素な要素」がわかりますが、前者は通分に必要ありません。

「互いに素な要素」をお互いにかければそれが最小公倍数になります。

というわけで、下のように「互いに素な要素」を導出するのに必要な情報だけ書いて連除法を簡略化すると時間短縮になります。

これは毎回素数でそれぞれの分母を割っていますが、最大公約数の12に気付けば一発で2と3という数字を導けるので、できればその方が望ましいですね。

 

ちなみに分数の通分の練習問題を用意しました。自由に印刷できるようにしているので、ぜひご活用ください。

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