小学校算数

公倍数・最小公倍数の簡単な見つけ方|連除法を使う方法と使わない方法

公倍数や最小公倍数は公約数・最大公約数と似ていますが、これらよりも若干難易度が上がり、考え方が難しくなります。

公約数の問題は解けるのに公倍数の問題は間違いやすいという子は多いでしょう。

そういう子のために、公倍数・最小公倍数の問題の簡単な解き方・間違いにくいテクニックについて解説していきます。お子さんに教える際などにもぜひ参考にして下さい。

基本的な公倍数・最小公倍数の求め方

まずは学校で習うような基本的な方法について見ていきましょう。

公倍数・最小公倍数とはこのように定義されます。

公倍数・最小公倍数とは

ある複数の整数に共通する倍数を公倍数といい、最も小さい公倍数を最小公倍数という。

つまり倍数を漏れなく書き出し、そこから共通の数字を見つければいいのです。

具体的に見てみましょう。

例題)
\(18\)と\(24\)の公倍数を小さいものから\(3\)つ求め、最小公倍数を示せ。

\(18\)と\(24\)の倍数を書き出す。

  • \(18\)の倍数:\(18,36,54,\)\(72\)\(,90,108,126,\)\(144\)\(,162,180,198,\)\(216\)
  • \(24\)の倍数:\(24,48,\)\(72\)\(,96,120,\)\(144\)\(,168,192,\)\(216\)

それぞれの共通の倍数を抽出したら公倍数・最小公倍数が求まる。

  • \(18\)と\(24\)の公倍数:\(72,144,216\)
  • \(18\)と\(24\)の最小公倍数:\(72\)

要領がいい子は次のように解きます。

大きい数字の倍数を小さいものから順番に書き出し、その都度公倍数になっていないかを吟味する。

  • \(24\)の倍数:\(24,48,\)\(72\)

\(24,48\)は\(18\)の倍数ではないが\(72\)は\(18\)の倍数。はじめに見つけた公倍数なのでこれが最小公倍数。

これを\(2\)倍、\(3\)倍したものが\(2\)番目、\(3\)番目に小さい公倍数となる。

よって求める公倍数は「\(72\)」,「\(72×2=144\)」,「\(72×3=216\)」

全部の倍数を書き出していたら時間がかかるので、後者の方法で解くのが一般的です。もしかしたら学校によっては後者の方法を教えているかもしれません。

 

以上が小学校で習う一般的な公倍数・最小公倍数の見つけ方です。つづいて進学塾などで習うような方法『連除法』について紹介します。

連除法を用いた公倍数・最小公倍数の求め方

前回、公約数・最大公約数は『連除法』を用いれば楽に求められると言いました。

公約数・最大公約数の簡単な見つけ方|連除法を使う方法と使わない方法約数を習ったら次は“公約数”や“最大公約数”を習うと思います。ただ、約数が漏れなく見つけることができるようになれば、公約数や最大公約数を...

公倍数・最小公倍数も同様に連除法を使えば簡単かつ迅速に見つけることができます。

では具体的に見ていきましょう。

例題)
\(24\)と\(36\)の公倍数を小さいものから\(3\)つ求め、最小公倍数を示せ。

連除法の手順は以下の通り。

  1. 数字を横に並べる
  2. いずれの数字も割り切れる素数を左に書き、その数字で割ったときの商をそれぞれの下に書く
  3. 互いに共通の約数が\(1\)以外になくなるまで続ける

最後に外側L字状に並んだ数字をすべてかけると最小公倍数となる。

上の例では\(2×2×3×2×3=72\)となり、最小公倍数は\(72\)。

公倍数は小さいものから並べると、「\(72\)」,「\(72×2=144\)」,「\(72×3=216\)」となる。

要は、「連除法をして外側の数をすべてかければ最小公倍数となり、最小公倍数から倍数を順番に導出する」ということです。

しかし、なぜ外側の数字をすべてかけたら最小公倍数になるのか?

疑問に感じるかもしれませんが、そういう場合は公倍数の意味を今一度考えてみましょう。

\(24\)と\(36\)の公倍数を求める場合、\(「24×○=36×□」\)となるようにそれぞれの倍数が等しくなるように整数を当てはめます。

そして\(24\)と\(36\)の連除法の結果、以下のことがわかります。

さて、\(「24×○=36×□」\)となるようにすればどうすればいいでしょうか?

相手にあって自分に足りない要素をかければいいのです。\(24\)の場合\(3\)、\(36\)の場合\(2\)をかければ共通の倍数\(72\)になります。

連除法の外側の数字をかけるというのは、「共通の約数の要素と互いに素な数をすべてかける」ということですが、これは上記のことをしているだけなのです。

ちなみに連除法の結果から\(24\)には\(3\)が足りない、\(36\)には\(2\)が足りないとして、\(24×3\)または\(36×2\)と考えてもいいですね。(こっちのほうが計算が楽)

\(3\)つ以上の数字の公倍数・最小公倍数を求める

大きい数字や\(3\)つ以上の数字の公倍数を求める場合、時間がかかりますしとても面倒です。連除法を使わない方法・使う方法についてそれぞれ解説していきます。

例題)
\(24\)と\(36\)と\(42\)の公倍数を小さいものから\(3\)つ求め、最小公倍数を示せ。

連除法を使わない場合の手順としては、以下の通り。

  1. \(24\)と\(36\)の最小公倍数を求める
  2. 求めた最小公倍数と\(42\)の最小公倍数が問われている最小公倍数となる
  3. ②で求めた最小公倍数を\(2\)倍、\(3\)倍して公倍数を順番に導出する

\(24、36、42\)でそれぞれ倍数を書き出して地道に見つけるという方法もありますが、さすがにそれは時間がかかりすぎるので上記の方法が一般的です。

ただしそれでも単純に考えれば\(2\)回最小公倍数を求めないといけないので\(2\)倍の労力。数は大きくなるので実質\(2\)倍以上の労力です。

これに対し、連除法を使えばこのようになります。

  1. 数字を横に並べる
  2. いずれの数字も割り切れる素数を左に書き、その数字で割ったときの商をそれぞれの下に書く
  3. \(2\)つしか割り切れる素数がなくても続ける(割れない数字はそのまま下に書く)←NEW
  4. どの組も互いに共通の約数が\(1\)以外になくなるまで続ける

最後に外側L字状に並んだ数字をすべてかけると最小公倍数となる。

上の例では\(2×3×2×2×3×7=504\)となり、最小公倍数は\(504\)。

公倍数は小さいものから並べると、「\(504\)」,「\(504×2=1008\)」,「\(504×3=1512\)」となる。

公約数を求める場合とは違い\(2\)つだけしか約数がなくても続ける必要があるので、その点だけは要注意!

数が\(3\)つになっても考え方は同じ。連除法で共通の要素と互いに素な要素(その数にしか含まれていない要素)がわかります。

\(「24×○=36×□=42×△」\)とするにはどうすればいいのか考えれば、自然と\(2×3×2×2×3×7=504\)という式が出てくるでしょう。

 

連除法を教える学校はあまりないと思いますが、使えるようになれば公倍数・最小公倍数が素早く簡単に見つけることができます。ぜひお子さんに教えてあげましょう。

ちなみに最小公倍数を見つける練習問題を用意しました。自由に印刷できるようにしているので、ぜひご活用ください。

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