小学校算数

「単位量あたりの大きさ」の問題の解き方を小学生に教えるための解説

小学校5年生の算数で習う「単位量あたりの大きさ」は今後習う「割合」や「比」の基盤となる内容なので、非常に重要な単元です。

ただし厄介な問題やイメージしにくい問題も多く出題されるので、苦手意識を持ってしまう子も多いです。

そこで今回、単位量あたり大きさを分かりやすく解説していき、さらに問題の解き方のポイントも紹介します。小学生のお子さんに教える際などにぜひ参考にしてください。

“単位量あたりの大きさ”とは?

“単位量あたりの大きさ”とは、「\(150g\)で\(200\)円の牛肉は\(1g\)あたり\(0.75\)円」「\(3m\)で\(6g\)の針金は\(1m\)あたり\(2g\)」といったように、\(2\)つの数量関係のうち、一方を「\(1g\)あたり」や「\(1m\)あたり」などのシンプルな量に換算したときのもう一方の大きさを表します。

単位量あたりの大きさの単元においてよく出題されるのが以下の例です。

単位量あたりの大きさの例

  • 人口密度
  • 物の密度(体積あたりの重さ)
  • 物の重さあたりの値段
  • ガソリンの容量あたりの車の走行量

「○人住んでいるA市の面積は□\(km^2\)。人口密度を求めよ。またB市とどちらがこんでいるか。」

「○\(g\)の物体の大きさは□\(cm^3\)。この物体の密度を求めよ。」

「○\(g\)で□円の肉は\(1g\)あたり何円か。」

「○\(L\)のガソリンで□\(km\)走れる車は、\(1L\)のガソリンでどれだけの距離を移動できるか。また●\(L\)のガソリンで■\(km\)走れる車とどちらが燃費が良いか。(ガソリン\(1L\)で走れる距離が多いのはどちらか)」

などが定番の問題です。

“単位量あたりの大きさ”とはどんなことに役立つのか?

これは上の例題を見ても分かると思いますが、「比較しやすくなること」です。

面積が異なる町だと混み具合は比較できません。なので\(1km^2\)あたりに住んでいる人(人口密度)に換算します。

車の燃費という子どもには分かりづらい概念でも、長く走れる車のほうが良いというのは分かると思います。しかし使用したガソリンの量が異なるのでは比べられないので、条件揃えるために1Lあたりの走行距離に直すのです。

一番身近なのは食材の値段ですね。食材のお使いによく行く子ならイメージしやすいと思います。

卵\(1\)パック\(10\)個で○円と卵\(1\)パック\(6\)個で□円はどちらがお得か。これら食材の値段を比べる際にもっとも手軽なのが“単位量あたりの大きさ”なのです。

“単位量あたりの大きさ”の問題と解き方

では実際に単位量あたりの大きさの問題を見ていきましょう。

問題1

卵\(1\)パック\(10\)個で\(200\)円と卵\(1\)パック\(6\)個で\(130\)円はどちらがお得か。

先程例で挙げましたが、実際にスーパーやドラッグストアでは\(1\)パック\(10\)個の卵と\(6\)個の卵がそれぞれ売られていることが多いので、子どもでもイメージしやすい問題だと思います。

それぞれの\(1\)個あたりの値段を計算すると以下の通り。

\(10\)個\(200\)円の卵は\(1\)個あたり、\(200÷10=20\)円

\(6\)個\(130\)円の卵は\(1\)個あたり、\(130÷6=21.666…\)円

\(1\)個あたりの値段が安い卵を買う方がお得なので、答えは「\(1\)パック\(10\)個の卵」です。

単位量あたりの大きさでは、このように具体的な計算方法が指示されないことが多いので、「お得=\(1\)個あたりの値段が安い」というように問題文を頭の中で変換するのが重要。

問題2

\(0.3cm^3\)の鉄の質量を測ったら\(2.34g\)だった。この鉄は\(1cm^3\)あたりの質量は何\(g\)になるか。

『質量(\(g\))\(÷\)体積(\(cm^3\))=\(1cm^3\)あたりの質量(\(g\))』なので、答えは\(2.34÷0.3=7.8\)で\(7.8g\)が答えです。

一見簡単な計算で求められる問題ですが、このように割る数が\(1\)未満の場合混乱してしまう子は多く正答率は一気に下がります。

そこでおすすめなのが、「割る数・割られる数の両方を10倍や100倍などする」という方法です。

\(0.3cm^3\)で\(2.34g\)の鉄の塊を\(10\)個集めたら体積\(3cm^3\)、質量\(23.4g\)になります。ここからスタートしたら「\(23.4÷3=7.8\)」という計算式がパッと出てくるものです。

\(1\)未満の数字が出てきた時は\(10\)倍、\(100\)倍などして整数にするとイメージしやすくなる。

ただし、どんな問題でも数字\(10\)倍、\(100\)倍しても答えが変わらないというわけではないので、まずはきちんと問題文を把握するのが重要。

問題3

面積が\(800m^2\)の牧場\(A\)には\(25\)頭の牛が飼育されており、面積\(300m^2\)の牧場\(B\)には\(12\)頭の牛が飼育されています。どちらの牧場の方が混んでいると言えるか。

単位量あたりの大きさの問題ではこのように「どちらが混んでいるか」という問題がよく問われます。「混んでいる=面積あたりの頭数(人数)が多い」と変換しましょう。

それぞれの\(1m^2\)あたりの牛の頭数を計算すると以下の通り。

  • 牧場\(A\):\(24÷800=0.03\)(頭)
  • 牧場\(B\):\(12÷300=0.04\)(頭)

牧場\(B\)の方が\(1m^2\)あたりの牛の数が多いということなので、牧場\(B\)の方が混んでいます。

また、頭数あたりの面積を出すために、それぞれ以下のように計算する方法もあります。

  • 牧場\(A\):\(800÷24=33.333\)(\(m^2\))
  • 牧場\(B\):\(300÷12=25\)(\(m^2\))

\(1\)頭あたりの面積が小さい方がギュウギュウ詰めの状態なので、牧場Bの方が混んでいますね。

ただし人口密度を出す問題などは人数を面積で割るのが鉄則なので、問題文で特別な指示がない場合は人や頭数を面積で割ることを統一した方が混乱しないで済みます。

「どちらが混んでいるか」というのは定番の問題なので、「混んでいる=面積あたりの頭数(人数)が多い」というのは覚えてしまいましょう。

問題4

\(8L\)のガソリンで\(112km\)走れる車は、\(1L\)のガソリンでどれだけの距離を移動できるか。また\(231km\)移動するのに何Lのガソリンが必要か求めよ。

『走行距離(km)÷ガソリンの量(L)=ガソリン\(1L\)あたりの走行距離(\(km\))』なので、\(112÷8=14\)で\(1L\)あたりの走行距離は\(14km\)です。

そしてガソリン\(1L\)あたり\(14km\)走れるとき、\(○L\)のガソリンを使ったら\(231km\)走れると考えましょう。

\(14(km)×□(L)=231(km)\)
\(⇒231÷14=□\)

という式に変形でき、\(231÷14=16.5\)で\(16.5L\)という答えが導けます。

この単元の問題は「単位量あたりの大きさ」を求めるだけではなく、さらにこれを利用してもう一段階計算させる応用問題が出題されます。

このような問題も解けるようになるには、公式をそのまま覚えるのではなく、きちんと本質を理解するのが大事です。

ちなみに、単位量あたりの大きさについて、自由に印刷できる練習問題を用意しました。数値はランダムで変わり無数に問題を作ることができるので、ぜひご活用ください。

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