小数の掛け算はポイントはひとつだけだったので、整数の掛け算がきちんとできればすぐに理解できてしまう子は多いです。

しかし小数の割り算はそううまく行きません。特にあまりが出る問題の場合、商とあまりで小数点の処理で違うため、混乱しやすいのです。
そこで今回、あまりが出る小数の割り算を小学生に教えるのを想定してポイントを解説します。
小数の割り算のポイントと計算手順
小数の割り算のポイントは以下の\(2\)点。
- 割る数を整数にするために、割る数・割られる数に\(10\)や\(100\)などをかける
- あまりを求める場合は元の小数点の位置を基準に考える
小数の掛け算よりも小数点の処理が面倒ですが、上記のポイントさえ抑えれば整数の割り算と変わりません。
【ポイント1】割る数を整数にする
あまりを求める必要がない場合はポイントはこれだけです。
割る数を整数にするために割られる数とともに\(10\)倍や\(100\)倍、\(1000\)倍などします。あとは整数の割り算と同じ要領で計算し、最後に小数点を真上にもってくるだけです。
例題)
4.03÷3.1を求めよ。

- 割る数を整数にするために割る数・割られる数に同じ数字をかける
- 整数の割り算と同じ要領で計算する
- 割られる数の小数点の真上の位置に小数点を加える
これは、「割る数と割られる数に同じ数字をかけても商は変わらない」という性質を利用しています。
たとえば\(4÷2=2\)ですが、この式の割る数、割られる数を\(0.1\)倍、\(2\)倍、\(5\)倍、\(10\)倍、\(100\)倍などしても、\(0.4÷0.2\)、\(8÷4\)、\(20÷10\)、\(40÷20\)、\(400÷200\)・・・といったようにいずれも答えは\(2\)で変わりません。
つまり小数の割り算も整数の割り算に変換できるのです。
また、割る数を整数にする理由は、最後の小数点の処理が考えやすくなるからです。
割る数と割られる数を両方整数にする方法もありますが、「小数点を真上にもってくる」という最後の小数点の処理ができる条件は割る数が整数の時というものだけなので、割られる数は小数でも構いません。
ただし「\(5÷2=2\)あまり\(1\)」などのようにあまりを求める問題の場合はもう一つポイントがあります。
同じ要領で\(0.1\)倍や\(10\)倍したら「\(0.5÷0.2=2\)あまり\(0.1\)」「\(50÷20=2\)あまり\(10\)」というように、商は変わらないものの、あまりもかけた数と同じ倍率で変化してしまうのです。
そこであまりも求める場合は次のポイントを抑えましょう。
【ポイント2】あまりを求める場合は小数点の位置を戻す
商を求める場合は小数点をそのまま真上にもってくるだけで構わないのですが、あまりを求める場合は元の小数点の位置から下ろしてくる必要があります。
例題)
\(6.13÷4.2\)の小数第一位までの商とあまりを求めよ。

- 割る数を整数にするために割る数・割られる数に同じ数字をかける
- 整数の割り算と同じ要領で計算する
- 割られる数の小数点の真上の位置に小数点を加える
- あまりは最初の小数点の位置から下ろしてくる←NEW!!
①~③は同じですが、商が求めるべきところまで計算できたら、あまりを出します。このときのあまりは、小数点の位置を間違いやすいので要注意!
そのまま小数点を下ろすのではなく、最初の小数点の位置から下ろしてきましょう。
商とあまりでは小数点の処理が異なります。
これは前述した通り、割る数と割られる数に同じ数をかけても商は変わらないのですが、あまりはかけた数と同じ倍率だけ変化するからです。
つまり、割る数・割られる数に\(10\)倍したらあまりは\(0.1\)倍、\(100\)倍したらあまりは\(0.01\)倍しないといけないということ。これを「最初の位置から小数点を下ろしてくる」という最後の処理でつじつまを合わせているのです。
はじめは“確かめ算”をしよう
あまりが出る割り算の計算は混乱しやすいことが多いですが、そこで重要になるのが“確かめ算”です。
「\(○\div□=△\)あまり\(●\)」⇔「\(□\times△=○-●\)」
これさえ頭に入っていれば、商やあまりの小数の位置に自信がなくても確かめることができます。これは掛け算とわり算の関係が理解できていれば導出できるので、公式として丸暗記する必要もありません。
例として\(6.13÷4.2=1.4\)あまり\(0.25\)と答えが出た時、
- \(4.2×1.4=5.88\)
- \(6.13-5.88=0.25\)
このようにあまりを確かめることができます。最悪、商がわかればあまりは計算できるというわけです。
ちなみに小数の割り算の計算ドリルを自由にプリントアウトできるようにしているので、ぜひご活用ください。「小数÷整数」の問題と「小数÷小数」の問題どちらもあります。


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