「なぜ公式で円の面積が計算できるの?」
小学生のお子さんにうまく説明できずにいる人は多いと思います。しかし、あるモノの例を使うと誰でも簡単に済ませることができます。
円の面積を教えるということは円周の公式も教わっていると思いますが、実は円周の公式を教えるよりも遥かに楽なんです。
それでは説明に入っていきます。
円の面積の公式
円の面積は『半径×半径×円周率』で計算できます。
たとえば以下のような問題の場合。
例題
半径\(2cm\)の円の面積を求めよ。
答えはこのように求めることができます。
$$2×2×3.14=12.56(cm^2)$$
つづいて、なぜこの公式で円の面積が求められるのかを説明します。
なぜ公式で円の面積が計算できるのか?
円を二等辺三角形に変形させる方法を紹介します。
まず、芯がなく、中に空洞がない“トイレットペーパー”の側面を想像してください。これを上から中心に向かって切断して中を開きます。
すると下のように二等辺三角形になるのがイメージできると思います。
三角形の面積は『底辺×高さ\(÷2\)』です。ここでは「底辺:元の円の円周(直径×円周率)」、「高さ:元の円の半径」にあたります。また、直径を\(2\)で割ると半径になります。
ここまで整理すると、三角形の面積の公式と円周の公式から、円の面積の公式が導けるのが分かるでしょう。
$$底辺×高さ÷2=直径×円周率×半径÷2=半径×半径×円周率$$
ちなみに、三角形の面積や円周の公式についてもそれぞれ解説しています。
『円周=直径×円周率』となる理由は「そのように円周率が定義されたから」というのが答えでした。
これに対し円の面積が上記の公式で求められるのは、『定義』から導いた『定理』です。
『定義』と『定理』の違いは算数・数学においてとても重要な概念なので、これを機にしっかりイメージできるようにしておくとよいでしょう。
ちなみに円の面積について、自由に印刷できる練習問題を用意しました。数値はランダムで変わり無数に問題を作ることができるので、ぜひご活用ください。
ありがとうございます、分かりやすかったです。