小学校算数

「ならべ方」と「組み合わせ」|小学校の「場合の数」の問題の解き方

「場合の数」は中学になったら確率とともにより深く習いますが、その前段階として小学校で習います。

小学校の段階ではあまり複雑な問題は扱わないとはいえ、今後の基盤となるのでしっかり抑えておきたいところです。

今回は小学校の場合の数の代表的な内容「ならべ方」と「組み合わせ」についてそれぞれの問題の違いや解き方を詳しく解説していきます。

ならべ方・組み合わせの問題の違い

小学校で習う「場合の数」では主に『ならべ方(順列)』の問題と『組み合わせ』の問題があります。

これらは似たような問題ですが、解き方が異なるのでまずは見分けがつかないと解くことができません。

具体的にそれぞれの問題の例を挙げると以下の通り。

ならべ方の問題の例

  • 3人の中からリレーの第一走者第二走者をそれぞれ選ぶ時、何通りが考えられるか。
  • 立候補した5人の中から学級委員長副委員長を決める時、何通りが考えられるか。
  • 「0」「1」「2」「3」と書かれた紙がそれぞれ1枚ずつあり、これらを使い3桁の数字を作る時、何通りの数字が考えられるか。
  • 六角形の頂点を3つ選んで◯×△の記号を振る時、記号の振り方は全部で何通りか。

組み合わせの問題の例

  • 3人の中からリレーの走者を2名選ぶ時、何通りが考えられるか。
  • 立候補した5人の中から図書委員を2名決める時、何通りが考えられるか。
  • 「0」「1」「2」「3」と書かれた紙がそれぞれ1枚ずつあり、これらから3枚の紙を選ぶ時、何通りの選び方があるか。
  • 六角形の頂点を結んで三角形を作る時、頂点の選び方は全部で何通りか。

両者を見比べたら分かるかと思いますが、選んだものに順番や役割を与えて区別するのが『ならべ方』の問題で、ただ選ぶだけなのが『組み合わせ』の問題です。

では具体的にそれぞれの問題を解いてみましょう。

ならべ方・組み合わせの問題の解き方

では例にも挙げた2つの問題をそれぞれ解いていきます。

(1)3人の中からリレーの第一走者第二走者をそれぞれ選ぶ時、何通りが考えられるか。

(2)3人の中からリレーの走者を2名選ぶ時、何通りが考えられるか。

(1)ならべ方の問題の解き方

(1)のように選んで順番をつける場合の数の問題は、『ならべ方』の問題です。

このような問題では“樹形図”を書くと分かりやすくなります。

第一走者にAを選んだら第二走者はBまたはC、第一走者にBを選んだら第二走者はAまたはC、第一走者にCを選んだら第二走者はAまたはCとなります。

これを表したのが上の樹形図です。樹形図を書くことで漏れなく書き上げることができます。

(第一走者、第二走者)の選び方は(A、B)(A、C)(B、A)(B、C)(C、A)(C、B)6通りあるということです。

続いて(2)の問題について考えてみましょう。

(2)組み合わせの問題の解き方

(1)では(A、B)と(B、A)が別の場合としてカウントされていますが、(2)は走者を選ぶだけで第一走者・第二走者の区別はしないので(A、B)も(B、A)も「AとBの2名を走者として選んだ」ということなり、重複してしまいます。

このように組み合わせの問題では樹形図を使うのは不適当なのです。

ではどうやって解けばいいのかというと、主に2通りの方法があります。

「1.表を書く方法」「2.多角形を書く方法」です。

これらはいくつかの候補の中から2つ選ぶという問題の場合に使える方法です。

【解法1】表を書く方法

まず、「1.表を書く方法」について見ていきましょう。

表というのは、スポーツのリーグ戦などで使われるような表です。例としてA校、B校、C校でサッカーの総当たりのリーグ戦を行った場合、このような表になります。

書き込むマスは6個ありますが、実際に行われるのは3試合です。斜めの線に対称なマス目は結果を反転しているだけです。

たとえばAとBの1つの試合結果に対して「AはBに1-2で負けた」という結果と「BはAに2-1で勝った」という結果の2つが書かれています。

対応している数字が同じ試合を表しています。

以上が総当たりのリーグ戦の対戦表の仕組みです。

「マス目の数を2で割った数」、もしくは「斜め線よりも上にあるマスの数」が試合数を表しています。

つまり、「3校で総当たりする場合の試合数は何試合か?」という場合の数の問題の場合、上の表を書いて斜め線よりも上にあるマス目を数えたら3試合というのがすぐに分かります。

例題に戻りますが、「3人の中からリレーの走者を2名選ぶ時、何通りが考えられるか。」という場合も同様なので、上の表を書いたら3通りというのが求まります。

【解法2】多角形を書く方法

続いて「2.多角形を書く方法」について見ていきましょう。

A、B、Cを頂点としたとき、頂点から頂点へ引ける線の数が組み合わせの数になります。3つから2つを選ぶ場合、三角形となり3本です。つまり3通り

ちなみに、A、B、C、Dの4人から2人を選ぶ場合は四角形となり、線の数は6本。つまり組み合わせは6通りです。

ならべ方・組み合わせの練習問題

ではさらに問題を解いていきましょう。

問題1

(1)4人の中から、学級委員、図書委員、美化委員を決める場合、何通りの選び方があるか。

(2)6人の中から2人の委員を決める場合、何通りの選び方があるか。

(1)

3人選んでそれぞれに役割を与えて区別するので、『ならべ方』の問題です。樹形図を書くのが一番分かりやすいです。

この問題の場合、樹形図は以下のようになります。

樹形図の書き方としては、学級委員をAにしたら図書委員はB、C、Dの3通りの枝分かれが生じ、さらに美化委員は残りの2名が候補となるのでそれぞれ2通りの枝分かれが生じます。

学級委員をAに固定した時に\(3×2=6\)通りの枝分かれが生じましたが、これと同様に学級委員をB、C、Dにしたときも同様に書けます。

上の樹形図の枝分かれをすべて数え上げて24通りと正解を導くのでも構いません。

ただ、学級委員をAに固定した樹形図を書き終えた時、上の樹形図の全体図をイメージできれば同じ大きさの樹形図が4つできることがわかり、\(6×4=24\)通りと答えを出せます。

(2)

ただ選ぶだけで区別しないので、『組み合わせ』の問題です。

6人の中から2人選ぶので、場合の数は「6人の総当たり戦の試合数」と同じ。表や多角形が使えます。

表を書いたら以下のようになります。

斜め線より上のマスの数は15個なので、15通りというのが答えです。

また、六角形の各頂点から頂点へ線を引いたときの線の数を数えたら以下のように15本になります。この図形から15通りと求めることもできます。

問題2

大小の2つのサイコロを同時に投げた。

(1)目の出方は全部で何通りか。
(2)目の和が3の倍数になるのは何通りか。

(1)

大きいサイコロと小さいサイコロは区別できるため、樹形図を書いたらこのようになります。

大きいサイコロの目が\(6\)通りで、それぞれに対して小さいサイコロの出方が6通りあるので、\(6×6=36\)。答えは36通りです。

(2)

(1)で書いた樹形図を利用して、一つ一つ3の倍数をチェックしていくというのでも構いません。

ただ、こういった問題の場合は表を書いたほうが整理しやすいのでおすすめです。

下のような図を書いた時、3の倍数になっているマス目は12個あるので、答えは12通りです。

問題3

「0」「1」「2」「3」と書かれた紙がそれぞれ1枚ずつある。

(1)これらから3枚の紙を選ぶとき、何通りの選び方があるか。
(2)これらを使い3桁の数字を作るとき、何通りの数字があるか。

(1)

3枚を選ぶだけで区別しないので、「組み合わせ」の問題です。

ただ、4枚のなかから3枚選ぶということは、選ばない紙を1枚決めることと同じです。

たとえば「0」「1」「2」を選ぶということは、「3」だけ選ばないということ。「0」「1」「3」を選ぶということは、「2」だけを選ばないということ。

そして選ばない1枚は紙の枚数だ選択肢があるので、4通りです。

今回のように数が少ない場合は単純に数え上げても時間はかかりませんが、「10個のうち9個選ぶ組み合わせは何通りか」のように数が大きくなるとややこしくなるので、このテクニックは抑えておきましょう。

(2)

同じ数字を選んだ場合でも、どれをどの位の数字にするかで出来上がる数字は123になったり、321になったりするので、これは「ならべ方」の問題です。

ただし、「0」を百の位の数字にすると3桁の数字にならないので、少し工夫が必要になります。

樹形図を書いたら問題1と同じようになり、24通りになりますが、このうち百の位が0になるものを除外したら18通りです。

はじめて見る問題の場合、気付きにくいですが、このように数字を使って◯桁の整数を作るといった問題はよく出されるので抑えておきましょう。

また、他にも「偶数になるのは何通りか」「3の倍数になるのは何通りか」などの問題が出されることもあります。

いずれにしても樹形図を書いてチェックしていけばいいので、面倒くさがらずに図を書く癖をつけましょう。

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