小学校算数

分数の割り算はなぜ逆数をかけるのか?小学生の子供に説明する方法

「分数の割り算は逆数をかける」というのは当たり前の計算方法です。しかし、いざ子供にこれを説明するとなるとうまく説明できない人がほとんどだと思います。

四則演算の基礎中の基礎ですし、中学校で習う『等式の変形』を使えば楽に説明できるのですが、小学校の習熟状況では理解させるのが難しい内容です。

なのではじめの段階は完全に納得できないでもとりえあえず「そういうものだ」と済ませてしまっても構いません。

しかしそれでも、お子さんにしっかり理解してもらいたいなら今回紹介する2つの説明をおすすめします。

【説明1】式を変形する方法

小学校でも習う以下の2つの簡単な知識を使って説明します。

  1. 割り算は分数で表せる ・・・\(2\div 3=\dfrac {2}{3}\)
  2. 分母と分子に同じ数をかけても分数の値は変わらない ・・・\(\dfrac {2}{3}=\dfrac {2\times 2}{3\times 2}=\dfrac {4}{6}=\dfrac {2}{3}\)

実はこの2つを知っているだけで解決するのです。

1.割り算は分数で表せる

2を3で割ったものを分数で\(\dfrac {2}{3}\)という風に表せるように、\(\dfrac {2}{3}\)を\(\dfrac {3}{4}\)で割ったものを分数で\(\dfrac {\dfrac {2}{3}}{\dfrac {3}{4}}\)と表せます。

ちなみにこのような分数(分母・分子の一方、もしくは両方に分数が含まれている分数)を繁分数はんぶんすうと言います。

繁分数は横棒の長さの違いで数値が変わってくるので要注意!

\(\dfrac {1}{\frac {2}{3}} = \dfrac {3}{2}\)

\(\dfrac {\frac {1}{2}}{3} = \dfrac {1}{6}\)

2.分母と分子に同じ数をかけても値は変わらない

分母分子に2をかけても分数の値は変わらないように、繁分数の分母分子に\(\dfrac {4}{3}\)をかけても繁分数の値は変わりません。

以上を通して見ると以下のようになります。

$$\dfrac {2}{3}\div \dfrac {3}{4}= \dfrac {\dfrac {2}{3}}{\dfrac {3}{4}}= \dfrac {\dfrac {2}{3}\times \dfrac {4}{3}}{\dfrac {3}{4}\times \dfrac {4}{3}}= \dfrac {\dfrac {2}{3}\times \dfrac {4}{3}}{1}= \dfrac {2}{3}\times \dfrac {4}{3}$$

また、繁分数にしなくても同じような説明ができるので、繁分数の概念がピンとこないという子にはこちらの説明の方が理解してもらえるかもしれません。

割り算は割る数・割られる数に同じ数をかけても答えは変わりません。

例えば6個のものを2人で分けても、12個のものを4人で分けてもいずれも3個ずつになります。 ・・・\(6\div 2 =12\div 4=3\)

この性質を用いて、割る数の逆数(かけると1になる数)をかけると考えましょう。たとえば\(\dfrac {2}{3}\div \dfrac {3}{4}\)の場合だと、\(\dfrac {3}{4}\)の逆数である\(\dfrac {4}{3}\)を割る数・割られる数にかけるのです。

こうすると本来の割る数(ここでは\(\dfrac {3}{4}\))が1になるため、結局割られる数に割る数の逆数をかける計算になるのです。

小学生でも知っている知識で教えるならこれが最も納得してもらいやすいかと思います。

これで納得できないなら次の方法で説明してみてください。

【説明2】かけ算の逆算の形にする

割り算はこのように虫食い状の掛け算の形にすることができます。割り算の概念がつかめない場合にはこのような形にして逆算にするとすんなり理解できるようになることもあります。

両者の計算の考え方としては、前者が「6を3で割ると何になるか?」というものであるのに対し、後者は「3に何をかけると6になるのか」というものです。

これを以下のように分数の割り算で行いましょう。

これに関しては前者が「\(\dfrac {2}{3}\)を\(\dfrac {3}{4}\)で割ると何になるか?」というものであるのに対し、後者は「\(\dfrac {3}{4}\)に何をかけると\(\dfrac {2}{3}\)になるのか」というもの。

まず\(\dfrac {3}{4}\)を\(1\)にするために逆数の\(\dfrac {4}{3}\)をかけます。そしてそれに\(\dfrac {2}{3}\)をかければ\(\dfrac {3}{4}\)が\(\dfrac {2}{3}\)になります。

□の中はもともとは\(\dfrac {2}{3}\div \dfrac {3}{4}\)で、その答えとなるのが、\(\dfrac {4}{3}\times \dfrac {2}{3}\)になるのです。

つまり\(\dfrac {2}{3}\div \dfrac {3}{4} = \dfrac {2}{3}\times \dfrac {4}{3}\)となり、分数の割り算は逆数の掛け算となることが分かるかと思います。

 

中学校の数学の内容を用いればもっと簡単に説明できるのですが、小学校の算数だと以上の説明が最もわかりやすいのではないかと思います。お子さんに説明する際にはぜひ参考にしてください。

ちなみに分数の割り算の計算ドリルを用意しました。自由に印刷できるようにしているので、ぜひご活用ください。

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