小学校算数

比の性質と問題の解き方|小学生に教えるための分かりやすい解説

「砂糖と塩を\(1:2\)の割合で加える」「勝敗は\(3:2\)で勝ち越している」「縮尺は\(1:5000\)」

このように、『比』は日常生活の中で身近に使われます。

基本的に『割合』と同等のものを表しますが、比で表したほうが分かりやすいもの、分数の割合で表したほうが分かりやすいものがあり、使い分けられます。

今回は小学校で習う『比』の性質や問題の解き方について詳しく解説していくので、小学生のお子さんに教える際などにぜひ参考にしてみてください。

比の基本的な性質

比に関して覚えておくべき性質は以下の3つです。

比の基本的な性質

  1. 比は割合を表している
  2. 同じ数字で掛けたり割ったりしても比の値は変わらない
  3. 等号で繋げた比の内側の数字の積と外側の数字の積は等しい

それぞれ解説していきます。

【基本1】比は割合を表している

比は\(2:3\)というように2つの数字を用いますが、これは\(\dfrac{2}{3}\)という割合を表しており、この比に対する割合のことを『比の値』と言います。例)「\(2:3\)の比の値は\(\dfrac{2}{3}\)」

比を比の値で表す場合、前の数字が「比べられる量」、後ろの数字が「もとにする量」です。比の「:」記号を「÷」に置き換えたら比の値になります。

\(A:B\)の比の値は\(A÷B=\dfrac{A}{B}\)

【基本2】同じ数字で掛けたり割ったりしても比の値は変わらない

\(2:3\)という比を表すそれぞれの数字に、同じ数をかけたり割ったりしても比の値は変わりません。

比の値は2つの数字をそれぞれ分母と分子にした分数と考えられますが、分母と分子に同じ数をかけても値が変わらないためです。

そして比の値が等しい比は等号で繋げることができます。

\(2:3=4:6=1:1.5\)

【基本3】等号で繋げた比の内側の数字の積と外側の数字の積は等しい

「\(2:3=4:6\)」のように等号で繋がれた比の内側と外側の積に着目しましょう。

  • 内側の積:\(3×4=12\)
  • 外側の積:\(2×6=12\)

どちらも同じ値になります。

実際にいろんな比で試してみたら分かると思いますが、どんな比でもこの性質は必ず成り立ちます。

実は中学生で習う内容なのですが、便利なのでついでに覚えておくとよいでしょう。

たとえば「\(2:3=4:\)□の□に入る数字を求めよ」という問題の場合、この性質を使うまでもなく簡単に求めることができます。

比べられる量が\(2→4\)で\(2\)倍になっているので、もとにする量の\(3\)も\(2\)倍になるはずなので、\(3×2=6\)です。

では「\(4:5=7:\)□の□に入る数字を求めよ」という問題の場合はどうでしょうか。

同じように\(4→7\)で\(\dfrac{7}{4}\)倍になっているので、\(5\)を\(\dfrac{7}{4}\)倍して\(5×\dfrac{7}{4}=8.75\)と解くこともできますが、すこし考え方が複雑です。

それよりも内側の積\(5×7=35\)と外側の積\(4×□\)が等しいという性質を用いて、\(4×□=35\)より、\(□=35÷4=8.75\)という方が考えやすいかと思います。

なぜ内側の積と外側の積が同じ値になるのか、簡単に見ていきましょう。

\(A:B\)と比の値が等しい比は、\(A\)と\(B\)それぞれに\(C\)という数字をかけたものだと考えることができます。(基本2より)これを等号で表すと以下の通り。

\(A:B=A×C:B×C\)

内側の積、外側の積はそれぞれ\(A×B×C\)で等しいことが分かりますね。\(A\)、\(B\)、\(C\)がそれぞれどんな数字でも必ず成り立ちます。

比の練習問題

では実際に比の問題を解いていきましょう。

問題1.比の値を求めよ

(1)\(2:4\)

\(\dfrac{2}{4}=\dfrac{1}{2}\)

(2)\(3:5\)

\(\dfrac{3}{5}\)

(3)\(10:9\)

\(\dfrac{10}{9}=1\dfrac{1}{9}\)

(4)\(1.5:0.6\)

\(\dfrac{1.5}{0.6}=\dfrac{15}{6}=2\dfrac{1}{2}\)

問題2.比を簡単にせよ

(1)\(4:6\)

\(2:3\)

(2)\(12:54\)

\(2:9\)

(3)\(3.2:3.6\)

\(8:9\)

(4)\(14:42:63\)

\(2:6:9\)

比が割合と違う点は、3つ以上の数字を比べることができるという点です。ただ3つ以上の数字でも比を簡単にする手順は変わりません。

比を簡単にする手順

  1. (小数や分数の場合)整数にする
  2. 公約数を見つける
  3. それぞれを公約数で割る

問題3.□に入る数字を求めよ

(1)\(3:5=6:□\)

前の数字が\(2\)倍になっているので、後ろの数字も\(2\)倍にします。

\(5×2=10\)で答え\(10\)です。

(2)\(2:6=5:□\)

後ろの数字が前の数字の\(3\)倍になるように□に数字を入れます。(比の値が\(\dfrac{1}{3}\)になるようにする)

\(5×3=15\)で答え\(15\)です。

(3)\(9:12=□:4\)

後ろの数字が\(\dfrac{1}{3}\)倍になっているので、前の数字も\(\dfrac{1}{3}\)倍にします。

\(9÷3=3\)で答え\(3\)です。

(4)\(8:□=5:9\)

考え方はいろいろありますが、内側の積と外側の積が等しいという性質を使うのが楽です。

\(□×5=8×9\)

\(□=8×9÷5=14.4\)

答え\(14.4\)です。

問題4.文章問題の答えを求めよ

(1)兄と弟のお小遣いの比は\(3:2\)です。兄が\(1200\)円のお小遣いなら弟のお小遣いはいくらか。

\(3:2=1200:□\)

□に入る数字が弟のお小遣いです。

左の数字が400倍になっているので、右の数字も\(400\)倍しましょう。\(2×400=800\)となり、答えは\(800\)円です。

(2)全部で\(99\)個あるおはじきを姉と妹で分けます。姉と妹で\(6:5\)の比になるようにするにはそれぞれ何個ずつ分ければよいか。

姉のおはじきは妹のおはじきの\(\dfrac{6}{5}\)倍の個数です。

しかし全体のおはじきからみたら、姉が\(\dfrac{6}{11}\)倍、妹が\(\dfrac{5}{11}\)倍になります。

99個のおはじきのおはじきの\(\dfrac{6}{11}\)倍、\(\dfrac{5}{11}\)倍と考えると、\(99×\dfrac{6}{11}=54\)、\(99×\dfrac{5}{11}=45\)。

姉が\(54\)個、妹が\(45\)個です。

比は2つの数字の割合を表しますが、2つの数字を足した値を分母にしてそれぞれの数字を分子にすると、全体の数字に対するそれぞれの割合になります。

比の文章問題では頻出のテクニックなので、必ず抑えておきましょう。

ちなみに、自由に印刷できる比の練習問題を用意しました。数値はランダムで変わり無数に問題を作ることができるので、ぜひご活用ください。

「比」の計算と文章問題【計算ドリル/問題集】 小学校6年生の算数で習う「比」の問題集です。基本的な計算問題と、文章問題を用意しました。 問題をランダムで生成することができ、答え...

小学校算数の目次

POSTED COMMENT

  1. 数学、算数苦手マン より:

    分かりやすかったです。
    あと、もっと難しい文章問題の解き方など見てみたいです(><)

  2. 大阪に住んでる人 より:

    ありがとう、助かりました!

  3. 比が分らない小学生 より:

    最初、何言っているのか分らなかったけど、細かく見たりしてたら、段々分かってきました。分かりやすかったです。

  4. 夏みかん より:

    妹に教えるのに使わせて頂きました!
    自分は説明があまり上手くないので助かりました。ありがとうございます(*^^*)

  5. りあ より:

     夏休みの宿題で分からなかったので使わせて貰いました。

     夏休み終わっても宿題は終わっていなかったのですごく助かりました。

     ありがとうございます!

  6. 青筋 より:

    これはわかりやすく良いです

  7. 匿名 より:

    塾に行っても成績が上がりません。
    どうやって教えてよいかわからずにいました。
    これなら一緒に家で勉強できそうです。
    ありがとうございます。

  8. 美月 より:

    本当に分からなくて、塾言ってても分からなくてだけどとても分かりやすく、ありがとうございます

  9. りっぴい より:

    ありがとうございます

  10. 6年生 より:

    すごい分かりやすい説明でした

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。