小学校算数

「旅人算」の問題の解き方|小学生に教えるための分かりやすい解説

『旅人算』は小学校\(6\)年生の「速さ」の単元で出題される代表的な文章問題です。

旅人算にもいろいろ種類がありますが、基本的な問題を解く場合でも数字を公式に当てはめるだけでなく、きちんと問題文の意図を把握しないと解けません。

応用問題として複雑な問題が出しやすいため、中学受験では意地悪な問題もよく出されます。

今回はそんな旅人算の基本的な解き方のポイントについて解説していきます。

2つの代表的な旅人算

旅人算は基本的に\(2\)人が\(1\)本の道を移動する状況に関して問題が出されます。主に以下の\(2\)つが体表的です。

  1. 一方がもう一方を追いかける(追いつき算)
  2. 一本道の両端からそれぞれお互いを目指して出発する(出会い算)

それぞれ具体的な例を挙げると以下の通り。

1.「Aくんが時速◯\(km\)で家を出発した△分後に、Bくんがそれを追いかけて時速□\(km\)で家を出たら何分後に追いつくか」(追いつき算)

2.「△\(km\)離れた場所にいるAさんとBさんはそれぞれお互いに時速◯\(km\)、時速□\(km\)で走ったとき何分後に出会うか」(出会い算)

直線ではなく池の周りの周回だったり、人ではなく時計の長針と短針だったり(時計算)することもありますが、基本的に一方がもう一方に追いついたり、出会ったりするまでの時間・進んだ距離・速さなどが問われます。

旅人算を解く際のポイント

つづいて旅人算を解く際のポイントについて解説します。

旅人算は速さの単元において応用問題的な位置づけにありますが、3つのポイントさえ抑えておけば普通の問題と同じように解くことができます。

旅人算を解く際のポイント

  1. 図を書いて状況を整理する
  2. 単位時間あたりの変化を考える
  3. 距離・時間・速さの単位換算は完ぺきに抑える

ではそれぞれ詳しく見ていきましょう。

【ポイント1】図を書いて状況を整理する

旅人算は文章のみで問題が与えられるのが大半ですが、それだけだと状況を完全に把握するのは難しいです。読み違いをしていたり、情報の抜けがあるかもしれません。

まずは文章を図に起こすことで、状況や問われていることを整理するのが大事です。

たとえばこのような問題が出た時。

Aくんが分速\(100m\)で家を出発した\(5\)分後に、Bくんがそれを追いかけて分速\(150m\)で家を出たら何分後に追いつくか。

以下のように簡単な図ならすぐに書けると思います。

こんな簡単な図でも、文章を読んだだけの状態と比べたら遥かに状況が分かりやすくなるはずです。

徐々に2人の距離が縮まっていき、距離が0になる瞬間を求めればいいというのが分かりますね。

以上は追いつき算の例ですが、出会い算の場合の例も見てみましょう。

\(1000m\)離れた場所にいるAさんとBさんはそれぞれお互いに分速\(150m\)、分速\(100m\)で歩いた時、何分後に出会うか。

こんな感じの図です。

一気に状況が分かりやすくなりましたね。2人が出会う瞬間というのは、2人の移動距離がちょうど\(1000m\)になる瞬間だというのがつかめると思います。

まだ基本的な旅人算なので、文章を読んだだけで解けるかもしれませんが、旅人算ではもっと状況が複雑な問題がだされることがよくあります。その時のために「図を書いて整理する」ということに慣れるのが大事です。

【ポイント2】単位時間あたりの変化を考える

旅人算は2つの移動する点を同時に、しかもあらゆる時間軸で考えるから混乱するのです。時間を区切って考えれば問題をシンプルに考えることができます。

たとえば先ほどの追いつき算の例を見てみましょう。

AくんとBくんの移動速度から「\(1\)分あたり\(50m\)距離が縮まる」というのが見えてきます。ここまでくればあとは「\(500m\)を分速\(50m\)で移動した時、何分で到着するか」という簡単な問題になります。

出会い算の例も見てみましょう。

AさんとBさんの移動速度から「\(1\)分あたり\(250m\)移動する」というのが見えてきます。ここまでくればあとは「\(1000m\)を分速\(250m\)で移動した時、何分で到着するか」という簡単な問題になります。

【ポイント3】単位換算は完ぺきに抑える

前回の速さの公式の解説の際にも言いましたが、旅人算の問題以前に、速さの問題では単位換算が重要になります。

代表的な単位換算は以下の通り。

速さの単元で出てくる主な単位換算

  • \(1km=1000m\)
  • \(1\)分\(=60\)秒
  • \(1\)時間\(=60\)分\(=3600\)秒
  • 分速\(=\)秒速\(×60\)
  • 時速\(=\)分速\(×60=\)秒速\(×3600\)

せっかく旅人算の解き方が完璧でも、単位換算があやふやだったら問題を解くことができません。旅人算とは別にしっかり単位換算を抑えましょう。

旅人算の練習問題

では実際に問題を出すので一緒に考えていきましょう。

問題1

Aくんが時速\(6km\)で家を出発した\(15\)分後に、Bくんがそれを追いかけて時速\(9km\)で家を出たら何分後に追いつくか。

問われているのは「何分後か」なので、時速をそれぞれ分速に変換しましょう。時速\(6km=\)分速\(6/60km=\)分速\(0.1km=\)分速\(100m\)、時速\(9km=\)分速\(9/60km=\)分速\(0.15km=\)分速\(150m\)

Aくんは分速\(100m\)で\(15\)分移動したので、\(2\)人は\(1500m\)離れています。そして二人の移動速度を考えれば、1分間で\(50m\)縮まります。

以上を図にまとめるとこの通り。

「\(1500m\)を分速\(50m\)で移動した時、何分で到着するか」という問題に置き換えると、\(1500÷50=30\)(分)が答えです。

単位換算さえできれば、例題の問題と同レベルの問題でしたね。

問題2

\(3.5km\)離れた場所にいるAさんとBさんはそれぞれお互いに向き合って移動したら\(15\)分後に出会った。Aさんが時速\(5km\)で移動していた場合、Bさんは時速何\(km\)で移動していたことになるか

出会い算の変則的な問題です。

はじめて解くタイプの問題で解き方の方針が分からなくても、図に書いて整理すれば自然と解き方が見えてくると思います。

解法は主に2つあるのでそれぞれ見ていきましょう。

【解法1】

Aさんは速さと移動した時間が分かっているので、移動距離も計算できます。

時速\(5km\)で\(15\)分(\(\dfrac{15}{60}\)時間)移動したら、\(5×\dfrac{15}{60}=1.25(km)\)。
AさんとBさんの\(15\)分の移動距離を合わせたら\(3.5km\)になるということなので、Bさんの移動距離は\(3.5-1.25=2.25(km)\)です。

これを以下のように図に描きながら整理していきましょう。

\(15\)分で\(2.25km\)移動したBさんの速さを求めればいいわけです。

分速\(2.25÷15(km)\)ですが、これを時速にします。\(2.25÷15×60(km)\)\(=9(km)\)となり、答えは時速\(9km\)です。

【解法2】

AさんとBさんは\(15\)分で\(3.5km\)の距離を移動したということなので、AさんとBさんの速さを合わせたら\(15\)分で\(3.5km\)進む速さになるということです。

\(3.5km\)を\(15\)分で移動する速さは分速\(3.5÷15(km)=\)時速\(3.5÷15×60(km)\)\(=14km\)。

つまり(Aさんの速さ)\(+\)(Bさんの速さ)\(=\)時速\(14km\)ということで、さらにAさんの時速\(5km\)を考慮すると\(14-5=9\)となり、Bさんの速さは時速\(9km\)です。

旅人算はこのように、正解へたどり着く道筋が複数ある場合も珍しくないので、自分が考えやすい解き方を模索するとよいでしょう。

いずれにしてもきちんと問題の意図を把握するのが重要なので、そのためにも図を書いて情報を整理するのを怠らないようにしましょう。

ちなみに旅人算について、自由に印刷できる練習問題を用意しました。数値はランダムで変わり無数に問題を作ることができるので、ぜひご活用ください。

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