小学校算数

「時計算」の解き方とポイント|3つのパターンを抑えるだけでOK!

小学校算数において6年生で「速さ」を習いますが、速さの代表的な文章問題が『時計算』です。

考え方は「旅人算」と同様なのですが、距離が角度に置き換わるのが厄介で苦手とする子は多いです。

ただ、他の速さの問題と比べるとパターンがほぼ決まっているため、解き方のポイントさえ抑えてしまえばそう怖い問題ではありません。

今回は時計算の基本や色んなパターンの解き方を解説していきます。

時計算とは

時計算とは、時計の長針と短針がなす角度や特定の位置関係にある時刻を求める問題です。

たとえばこのような問題。

例題1
4時から5時の間で時計の長針と短針が重なるのは何分か。

それぞれが一定の速さで移動し、長針が短針を追いかけるので、追いつき旅人算と同様の問題だというのが分かります。

詳しくはこちら。

「旅人算」の問題の解き方|小学生に教えるための分かりやすい解説『旅人算』は小学校\(6\)年生の「速さ」の単元で出題される代表的な文章問題です。 旅人算にもいろいろ種類がありますが、基本的な問題を...

これが少し複雑になったのが以下の問題。

例題2
8時を過ぎてはじめて長針と短針の指す角度が180°になる時間を求めよ。

長針と短針が90°、180°など特定の角度をなす時間を求める問題です。

詳しくは後述しますが、これも長針が短針を追いかけるので、考え方自体は先ほどの問題と全く同じです。

そしてこれをもう少し難しくしたら以下のようになります。

例題3
11時を過ぎてはじめて長針と短針が12と6の目盛りを結んだ線に対して線対称となる時間を求めよ。

長針と短針が線対称の位置関係になる時間が問われます。

 

時計算は一見難易度が高い問題ですが、基本的にはこれら3つのパターンが主で、これ以上複雑な問題はあまり出題されません。大体がこれらを少し応用させた問題になります。

つまり例題で見た3種類のパターンの問題の解き方がマスターできれば特に怖い問題はないということです。

今回はこれらを解くためのポイントや具体的な解き方についてしっかり解説していきます。

時計算を解くためのポイント

時計算を解くためには3つのポイントがあります。

時計算を解くためのポイント

  1. 「◯時」の長針と短針のなす角度を抑える
  2. 長針と短針が進む速さを抑える
  3. 問題文をわかりやすく変換する

【ポイント1】「◯時」の長針と短針のなす角度を抑える

時計算では「◯時」を基準として長針が短針を追いかける問題が主なので、まずは「◯時」の際の長針と短針の角度を把握するのが重要です。

時計1周360°を12の目盛りで等分しているので、\(360÷12=30\)より、1目盛りあたり30°です。

つまり「◯時」の長針と短針のなす角度を求めるには、◯に入る数字に30をかけるだけです。

  • 1時:1×30=30°
  • 2時:2×30=60°
  • 3時:3×30=90°
  • 11時:3×11=330°

といった感じです。

覚えやすいので丸暗記するのもいいですが、簡単に導出できます。

【ポイント2】長針と短針が1分ごとに進む角度抑える

長針が短針を追いかける問題なので、それぞれの速さが重要になります。

ただしそれぞれの速さは問題文では与えられないので、時計の仕組みを理解して自分で導出する必要があるのです。

それぞれの「1時間で進む角度」から「1分で進む角度」は導けます。

1時間で長針は1周するので360°、短針は次の目盛りに移動するので30°。1分だとその\(\dfrac{1}{60}\)なのでそれぞれ6°、0.5°です。

表にまとめると以下の通り。

60分で進む角度1分で進む角度
長針360°
短針30°0.5°

さらに、長針と短針は同じ方向に進むので、「1分で長針は短針に5.5°近づく」ということも抑えておきましょう。

時計算は通常の旅人算の距離を角度に置き換えるのがややこしいですが、速さは一定なので慣れてしまえば普通の旅人算の問題よりも楽になります。

【ポイント3】問題文をわかりやすく変換する

ここまでのポイントで時計算を解くための材料は揃いました。あとは問題で問われていることをしっかり把握すれば解けるはずです。

ただ、時計算は問われいてること自体がやや難解なので、情報を一つ一つ整理して分かりやすい状況に置き換えるのが大事です。

たとえば「1時を過ぎてはじめて長針と短針が重なる時間は何時か?」という問題を考えてみましょう。

1時は短針が長針より30°先の位置を指しており、その角度は1分で5.5°狭まります。そして長針と短針が重なるのは、角度が0°になるときです。

 

「1時を過ぎてはじめて長針と短針が重なる時間は何時か?」
「30°の角度が1分で5.5°減っていく時、何分で0°になるか?」

このように問題を置き換えることができます。

時計算は一見難しく感じるものでも、ここまで変換できればあとは単純な割り算の問題です。

文章だけではわかりにくいので、実際に時計の絵を書くのも重要ですね。

では実際に時計算の問題を解いていきましょう。

時計算の解き方

例題1(重なる時間)

例題1
4時から5時の間で長針と短針が重なるのは何分か。

上で挙げたポイントを抑えると以下の通り。

  1. 4時の長針と短針の針の角度は120°(=4×30)
  2. 1分で長針は6°、短針は0.5°時計回りに進む
  3. 「120°の角度が1分で5.5°減っていく時、何分で0°になるか?」

\(120÷5.5=21\dfrac{9}{11}\)

4時00分から考えて、\(21\dfrac{9}{11}\)分後に針が重なるということなので、答えは\(21\dfrac{9}{11}\)分です。

分数の処理が少し厄介ですが、このパターンの問題は大体分母が11になります。問題を解いているうちに自然となれると思いますが、「5.5で割る場合分母が11になる」ということを意識すると楽です。

例題2(特定の角度になる時間)

例題2
8時を過ぎてはじめて長針と短針の指す角度が180°になる時間を求めよ。

上で挙げたポイントを抑えると以下の通り。

  1. 8時の長針と短針の針の角度は240°(=8×30)
  2. 1分で長針は6°、短針は0.5°時計回りに進む
  3. 「240°の角度が1分で5.5°減っていく時、何分で180°になるか?」

\((240-180)÷5.5=10\dfrac{10}{11}\)

問われているのは時間なので、答えは\(8\)時\(10\dfrac{10}{11}\)分です。

例題3(線対称になる時間)

例題3
11時を過ぎてはじめて長針と短針が12と6の目盛りを結んだ線に対して線対称となる時間を求めよ。

このままではこれまでの問題と同じように解くことはできないので、少し難しく感じる問題です。

ただし、ひとつ工夫するだけで一気に問題が単純になります。

その工夫とは、『短針の線対称の針を書く』だけです。

この針は短針と同じ速さで線対称の動きをします。つまり、反時計回りに1分で0.5°動くということです。

そしてこの針が長針と重なる時、長針と短針が線対称になります。

これまでの問題は長針が短針を追いかけていたのに対し、この問題では長針と短針(の線対称の針)はお互いに向かい合って進みます。

そのため、1分で6.5°近づきます。

ではポイントを抑えると以下の通り。

  1. 1時の長針と短針の針の角度は30°(=1×30)
  2. 1分で長針は6°時計回り、短針は0.5°反時計回りに進む
  3. 「30°の角度が1分で6.5°減っていく時、何分で0°になるか?」

\(30÷6.5=4\dfrac{8}{13}\)

問われているのは時間なので、答えは\(11\)時\(4\dfrac{8}{13}\)分です。

このパターンの問題は大体分母が13になります。問題を解いているうちに自然となれると思いますが、「6.5で割る場合分母が13になる」ということを意識すると楽です。

ちなみに時計算について、自由に印刷できる練習問題を用意しました。数値はランダムで変わり無数に問題を作ることができるので、ぜひご活用ください。

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