足し算の繰り上がりは『さくらんぼ計算』を使うのが基本だと前回説明しました。

さて今回は引き算の繰り下がりについてです。
\(8-2=6\)のような繰り下がりがない計算の場合は楽ですが、\(14-6=8\)のように繰り下がりが生じる計算は難易度が上がります。大人の場合即座に答えが頭に浮かぶと思いますが、この計算方法を子どもに教えるのは意外と骨が折れるものです。
そこで足し算と同様に『さくらんぼ計算』を使いましょう。
目次
引き算の繰り下がりは「さくらんぼ計算」が基本
引き算の『さくらんぼ計算』は2種類の方法があります。
1.引かれる数を分解する『さくらんぼ計算』

- 前の数字を十の位と一の位に分解する ・・・\(14\)を\(10\)と\(4\)に分解する
- 十の位の数と引く数で計算をする ・・・\(10-6=4\)
- 上記の答えと最初に分解した一の位の数と足す ・・・\(4+4=8\)
以上が1つ目のさくらんぼ計算の方法です。ただこの計算方法はデメリットがあります。
一つ一つの計算は簡単ですが、手順としては「引いて」「足す」ということをしないといけないため子どもにとって少し複雑です。
また、多くの人が暗算で行う計算の方法とは若干違うため、さくらんぼ計算を卒業しにくいのです。
なので個人的には次の方法をオススメします。
2.引く数を分解する『さくらんぼ計算』

- 前の数字の一の位の数字で後ろの数字を分解する ・・・\(6\)を\(4\)と\(2\)に分解する
- 前の数字と分解した数字を計算して下一桁を0の数字にする ・・・\(14-4=10\)
- 上記の答えから分解した残りの数字を引く ・・・\(10-2=8\)
2回に分けて引き算をすることで繰り下がりを楽に処理することができます。
最初の方法と比べると手順はシンプルですし、多くの人は暗算をする際このように頭の中で処理しているかと思います。
このさくらんぼ計算に慣れたら自然と暗算に移行できるようになるでしょう。
ただし子どもによってどちらが計算しやすいかは変わってくると思うので、楽な方を使うといいでしょう。
ちなみに、繰り下がりのある引き算の問題集はこちらのページで印刷できます。問題をランダムに作れたり、いろいろアレンジできたりするので、ぜひご活用ください。

大きい数の引き算の計算方法
さくらんぼ計算の引き算は2桁-1桁のような大きな数字にも対応できます。最後にそれぞれの方法について大きな数字のさくらんぼ計算の引き算の方法についてみていきましょう。
1.引かれる数を分解する方法

- 前の数字を十の位と一の位に分解する ・・・\(83\)を\(80\)と\(3\)に分解する
- 十の位の数と引く数で計算をする ・・・\(80-7=73\)
- 上記の答えと最初に分解した一の位の数と足す ・・・\(3+73=76\)
2.引く数を分解する方法

- 前の数字の一の位の数字で後ろの数字を分解する ・・・\(7\)を\(3\)と\(4\)に分解する
- 前の数字と分解した数字を計算して下一桁を0の数字にする ・・・\(83-3=80\)
- 上記の答えから分解した残りの数字を引く ・・・\(80-4=76\)
ちなみに、大きい数の引き算のの計算問題集はこちらに用意しているのでぜひご活用ください。
