中学校数学

有理数・無理数とは?違いを簡単に解説|中学生が覚えるべき無理数は2種類だけ!

中学校数学から「有理数」「無理数」という言葉を使うようになりますが、よくわからないという人は多いでしょう。

数字の定義は「有理数」「無理数」以外にも、「整数」や「自然数」など、数を定義するような言葉も色々ありますからね。

そもそも整数・自然数の定義や違いなどもあやふやな人も少なくないと思います。

ということで、今回は有理数・無理数の意味や違いなどをわかりやすく図で解説していき、さらに整数・自然数の定義なども合わせて復習していきます。

実在するすべての数は「有理数」または「無理数」

この世に実在するすべての数を“実数”と言いますが、実数は必ず有理数・無理数のどちらかに分類されます。

つまり実在する数は有理数か無理数しかないということです。

高校になると想像上の数字(虚数)というものがでてきます。これに対する数が実在する数である「実数」です。

数は有理数・無理数の他にも『自然数』『整数』などあり、色んな分類の仕方があるのが混乱の原因だと思うので、きちんと整理しましょう。

「自然数」や「整数」は有理数の一種です。

たとえば「1」や「2」、「3」などは“自然数”ですが、“整数”でもあり“有理数”でもあります。

これは正方形が長方形の一種であり、ひし形、平行四辺形、台形、さらに四角形の一種であることと同様です。

ついでに、自然数と整数の違いについて、整理できていない人はここでしっかり抑えておきましょう。

『“自然数”は正の“整数”』です。

逆に言うと『“自然数”に「0」や「負の数」を加えたものが“整数”』です。

「0」は整数ですが自然数ではないことに気をつけましょう。

無理数とは?

無理数の種類

では有理数と無理数の定義について解説していこうと思いますが、まず「中学校で扱うは無理数は2種類だけ」ということを抑えておきましょう。

中学数学で扱う2つの無理数

  • 円周率\(\pi\)
  • 自然数に変換できない平方根(\(\sqrt{4}(=2)\)や\(\sqrt{9}(=3)\)などを除く平方根\(\sqrt{2}\)、\(\sqrt{3}\) など)

高校数学では「対数」や「ネイピア数e」など種類は増えますが、中学校の範囲ではこの2つだけです。

無理数の定義

無理数の定義は『整数の比で表せない実数』で、『分数で表せない実数』とも言えます。

なので意味合いとしては「無理数」というよりも「無比数」です。

ただこれだけではイメージできないと思います。分数で表せない数とはどんな数なのでしょうか。

具体的に言うなら、『循環せずに無限に続く小数』です。

円周率や平方根を小数で表すと次のように無限に不規則な数字が続いていきます。

  • 円周率\({\pi}=3.1415926535…\)
  • \(\sqrt{2}=1.41421356・・・\)
  • \(\sqrt{3}=1.7320508・・・\)
  • \(\sqrt{5}=2.2360679・・・\)

ここで小数の種類について見てみましょう。

整数以外の実数は小数で表すことができますが、小数の種類を大きく分けると『有限小数』『無限小数』の2つがあり、さらに無限小数には『循環小数』と『非循環小数』にわけることができます。

小数点以下の桁数に限りがあるのが「有限小数」限りがないのが「無限小数」

無限小数のうち、小数点以下が規則的に数字が繰り返されるものが「循環小数」不規則に繰り返されるものが「非循環小数」です。

これらのうち「非循環小数」だけが無理数で、あとはすべて有理数です。

色んな用語が出てきましたが、どれも名前の通りの意味なのでわかりやすいかと思います。

しかし、なぜ非循環小数は無理数なのでしょうか。

「自然数に変換できない平方根」が無理数であることを説明するには高校の知識が必要になりますが、一応は中学生でも理解できるはずです。

高校の範囲なので飛ばしても構いませんが、ついでに理解しておくのをおすすめします。

高校になると「\(\sqrt{2}\)が無理数であることを証明せよ」という問題が出されます。

これは『背理法』を使って「\(\sqrt{2}\)は整数の比で表せない」ということを示す定番の問題です。

背理法は代表的な証明の手段のひとつですが、高校で習います。

背理法をざっくり説明すると、「証明したいことが間違いであると仮定したら矛盾する。だから証明したいことは間違いではなく正しい」という証明方法です。

今回の場合、\(\sqrt{2}\)が無理数ではない、つまり有理数であると仮定し、矛盾を導きます。

以下証明

\(\sqrt{2}\)を有理数であると仮定する。

有理数は整数の比で表せるので、互いに素である(1以外の公約数をもたない)自然数\(a\)、\(b\)を用いて\(\sqrt{2}=\dfrac{a}{b}\)と置く。

両辺を2乗して変形すると\(2b^{2}=a^{2}\)となる。

左辺は2の倍数なので\(a^{2}\)も2の倍数となり、その平方根である\(a\)も2の倍数である。

つまり\(a^{2}\)は4の倍数であるはずなので、\(2b^{2}\)も4の倍数であり、\(b^{2}\)、\(b\)は2の倍数である。

「\(a\)と\(b\)はともに2の倍数である」ということは「互いに素である」ことに矛盾する。

よって\(\sqrt{2}\)は無理数である。

 

\(\sqrt{2}\)以外にも自然数に変換できない平方根は、同じ方法で無理数であることを証明することができます。

有理数とは?

有理数の種類

無理数以外のすべての実数が有理数です。

中学校数学では「\(\pi\)」と「自然数にできない平方根」以外は有理数と覚えればよいでしょう。

『整数』+『非循環小数以外の小数』とも言えます。

有理数の定義

有理数の定義は『整数の比で表せる数』で、『分数で表せる数』とも言えます。

「整数」や「非循環小数以外の小数」が分数で表せるかを確かめてみましょう。

整数の場合は\(「-2=-\dfrac{2}{1}」\)\(「0⇒\dfrac{0}{1}」\)\(「1⇒\dfrac{1}{1}」\)というように分母を1とすれば、いずれの数も整数の比で表せます。

有限小数の場合もこの通り。

  • \(0.25=\dfrac{25}{100}=\dfrac{1}{4}\)
  • \(-0.3=-\dfrac{3}{10}\)
  • \(0.1625=\dfrac{1625}{10000}=\dfrac{13}{80}\)

小数点以下の桁数に応じて、分母を100や1000などにすることで分母・分子がともに整数になります。

 

では循環小数の場合を考えてみましょう。

0.333…の場合、\(x=0.333…\)とおいてこれを10倍したものから引いたら、無限に続く小数が相殺され、\(9x=3⇒x=\dfrac{1}{3}\)となります。

つまり\(0.333…=\dfrac{1}{3}\)で循環小数でも整数の比で表せるのです。言葉では分かりにくいですが、下の計算を見れば理解してもらえるかと思います。

\(1.666…\)や\(0.18451845…\)なども以下の通り。

循環小数はいずれも同じような方法で分数にすることができます。

有理数・無理数の違いまとめ

有理数や無理数に加えて、自然数、整数はややこしいので忘れやすいですが、その都度下の図を見て思い出してください。

有理数と無理数の違いについては下の区分けがわかりやすいと思います。ぜひこれを頭に焼き付けてください。

なにかわからないことなどあれば、お気軽にコメントしてください!

中学校数学の目次

 

 

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。