前回「三角形の合同条件」について解説しましたが、この合同条件はどんな三角形でも適応できるものでした。
直角三角形の場合、これに加えてさらに特殊な条件が加わります。つまり合同を証明する手段が増えるということです。
今回は直角三角形の合同条件と、なぜ合同になるのかといういう理由ついて見ていきます。
直角三角形の合同条件とは
直角三角形の合同条件は「普通の三角形の合同条件」に2つの条件が加わります。
全部で5つの条件があり、これらのうちどれか1つでもあてはまれば、「合同である」と言えます。
- 三角形の合同条件
- 3組の辺がそれぞれ等しい
- 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい
- 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい
- 斜辺とそれ以外の辺がそれぞれ等しい
- 斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい
※斜辺:直角三角形において、直角と向かい合う一番長い辺
※鋭角:90°未満の角
合同を証明するには、実際は直角三角形であることも条件に入るため、「直角+斜辺+直角以外の角or斜辺以外の辺」の3つを示さないといけません。
直角三角形の2つの合同条件は、「直角三角形の性質」と「三角形の合同条件」を組み合わせたものなので証明することも可能です。
直角三角形の合同条件の証明
斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい
「△ABCと△DEFにおいて、∠B=∠E=90°、∠C=∠F、AC=DFの場合、△ABC≡△DEFである」ということを証明します。
△ABCと△DEFにおいて仮定より、
∠B=∠E=90°・・・①
∠C=∠F・・・②
AC=DF・・・③
三角形の内角の和は180°なので、
∠A=180°-∠B-∠C・・・④
∠D=180°-∠E-∠F・・・⑤
①②④⑤より、
∠A=∠D・・・⑥
②③⑥より、一組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので、
△ABC≡△EFGである。
斜辺とそれ以外の辺がそれぞれ等しい
「三角形ABCと三角形DEFにおいて、∠B=∠E=90°、AC=DF、AB=EFの場合、△ABC≡△EFGである」ということを証明します。
△ABCと△EFGにおいて仮定より、
∠B=∠F=90°・・・①
AB=EF・・・②
AC=EG・・・③
①より、
∠B+∠F=180°・・・④
②④より、図の△EFDを左右に反転してABとEFを重ねると下図のような三角形になる。
③より、ACGは二等辺三角形である。
二等辺三角形の底角は等しいので、
∠C=∠G・・・④
③④より直角三角形の斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいので、
△ABC≡△EFGである。
3年生になったら「三平方の定理」を習いますが、これを使えばもっと簡単に証明できます。
三平方の定理とは、直角三角形の2つの辺の長さから残りの辺の長さを求めることができる公式です。
つまり、直角三角形の斜辺とそれ以外の1つの辺の長さが等しいなら、すべての辺の長さが等しいと言えます。
「直角三角形の斜辺とそれ以外の辺がそれぞれ等しい」ということは「三組の辺がそれぞれ等しい」ということなので、これは三角形の合同条件に合致します。
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