中学校数学

2次方程式の解き方(平方完成を利用)

2次方程式にはいろんな解き方があり、問題によって使い分ける必要があります。

中学校数学で習う方法としては主に4つ。

  1. 因数分解
  2. 平方根
  3. 平方完成
  4. 解の公式

今回は平方完成を用いた2次方程式の解き方を解説していきます。

平方完成は、平方根で解を求める方法を発展させたものなので、平方根で2次方程式を解く方法に自信がない場合は下の内容をご覧ください。

2次方程式の解き方(平方根を利用)平方根を用いた2次方程式の解き方を解説していきます。どういう問題のときに平方根で解けるのか、どうやって解いていくのかなどをしっかり抑えましょう。...

平方完成とは?

2次方程式が平方根で解けるのは、「左辺と右辺の平方根を考えたときに簡単に\(x\)の1次式になる」というような特殊な場合のみでした。

平方完成とは、2次方程式をこのような特殊な形に変形することを指します。

基本的に中学校で出題される2次方程式の問題はすべて平方完成で解くことができます。

ただ、因数分解できる2次方程式は因数分解で解く方が簡単なので、因数分解できない問題を平方完成するのが基本となります。

平方完成を利用した2次方程式の解き方

今回は例題として

\(x^2+4x-6=0\)

を平方完成で解きましょう。

本題に入る前に、この2次方程式が因数分解では解けないことを確認しましょう。因数分解ができるのなら、因数分解をした方が楽に求められるからです。

定数項「-6」の因数の組み合わせの和を考え、それが\(x\)の係数「+4」となるものがあれば因数分解ができます。
しかし今回はそれぞれの和は「\(\pm1,\pm5\)」なので、因数分解はできません。

乗法公式を用いた因数分解のおさらいですが、自信がない場合はこちらで詳しく解説しているのでこちらをご覧ください。

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今回は復習を兼ねて丁寧に解説しましたが、実際に解く場合はこのような確認はサッと終えましょう。

さて、本題に入ります。

今回は、「\(x^2\)」、「\(x\)の項」、「定数項」を含んだ2次方程式を以下のように\((x+◯)^2=■^2\)という形にするのが目的です。

ここで鍵になるのが、乗法公式の一つ、以下の平方の公式です。
これを逆に考えましょう。

上の式で左辺の定数(\(a\))を2倍したものが右辺の\(x\)の係数に当てはまります。つまり、左辺の定数(\(a\))は右辺の\(x\)の係数の\(\frac{1}{2}\)です。

今回は\(x\)の係数は4なのでその\(\frac{1}{2}\)の「2」を\(a\)に当てはめると下の等式となります。

\(x^2+4x+4=(x+2)^2\)

さらに定数項の4を右辺に移行します。

\(x^2+4x=(x+2)^2-4\)

これを今回の問題\(x^2+4x-6=0\)に代入してみましょう。

以上の手順が平方完成です。

実際にこれを展開して整理したら元の式になるのが確認できるかと思います。

あとはこれを平方根の解き方と同じ要領で解くだけです。

平方完成の手順をまとめると次のとおりです。

平方完成の手順
  1. 2次方程式の\(x\)の係数の\(\frac{1}{2}\)を\(a\)として、「\((x+a)^2=x^2+2a+a^2\)」を書き出す
  2. 定数項を調整して①の等式を代入する
  3. 定数項を右辺に移行する

慣れないうちは、乗法公式\((x+a)^2=x^2+2a+a^2\)を書き出し、整理して代入するという手順がわかりやすいでしょう。

慣れてきたら乗法公式を頭に思い浮かべて整理し、直接、式変形ができるようになるかと思います。

別の考え方

以上の考え方が難しい場合、別の考え方をしてみましょう。

乗法公式を代入するのではなく、「\((x+◯)^2\)の形に変形できるように係数を調整する」という考え方です。

いずれにしても、xの係数の\(\frac{1}{2}\)を乗法公式に適応した等式が鍵になります。

平方完成の練習問題

まだ解き方が理解できないかもしれませんが、さらに練習問題を解いて理解を深めていきましょう。

例題1) \(x^2-6x+6=0\)

\(x\)の係数-6に注目し、その\(\frac{1}{2}\)の「-3」を適応すると\((x-3)^2=x^2-6x+9\)です。これを変形して代入、定数項を調整した流れが以下の通り。

ここまでが平方完成です。
あとは平方根の問題と同じ要領で解きます。

例題2) \(x^2+8x+15=0\)

\(x\)の係数8に注目し、その\(\frac{1}{2}\)の「4」を適応すると\((x+4)^2=x^2+8x+16\)です。これを変形して代入、定数項を調整した流れが以下の通り。

ここまでが平方完成です。
あとは平方根の問題と同じ要領で解きます。

勘のいい人は気づいたかもしれませんが、実はこの問題は因数分解で解けます。

\(x^2+8x+15=0\)
\((x+5)(x+3)=0\)
\(x=-5,-3\)

このように、平方完成で解くよりも楽です。

なので「平方完成で解け」というような指定がなければ、まずは因数分解で解けるかどうかを確かめましょう。

例題3) \(x^2+3x+1=0\)

\(x\)の係数3に注目し、その\(\frac{1}{2}\)の「\(\frac{3}{2}\)」を適応すると\((x+\frac{3}{2})^2=x^2+3x+\frac{9}{4}\)です。これを変形して代入、定数項を調整した流れが以下の通り。

\(x\)の係数が奇数だと分数が出てくるのでややこしくなりますが、解き方自体は変わりません。
あとは平方根の問題と同じ要領で解きます。

分数が出てくると分母の有理化などの手順も出てくるので、このあたりに自信がない場合は平方根(√)の重要な計算についておさらいしましょう。

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以上、平方完成を利用した2次方程式の解き方でした。

基本的に中学校数学で出てくる2次方程式はすべて平方完成で解くことができますが、計算に余計な手間がかかってしまいます。

その手間をなくすために、平方完成を公式化したものを「解の公式」と言います。

ということで次回、解の公式を利用した2次方程式の解き方について解説します。

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